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五月十八日 午前九時二十分

 失敗した。


 その事実を知った時、私はしばらく言葉が出なかった。


 叔父は生きていた。


 それどころか元気そのものだった。


 朝食会場で新聞を読んでいる。


 私は思わず瀬川に聞いた。


「叔父さん、昨日は車で帰ったんですよね?」


「ええ」


「何もなかったんですか?」


「何がです?」


 瀬川は怪訝そうな顔をした。


 私はごまかした。


「いや……事故とか」


「事故?」


 瀬川は首を傾げた。


「そういえば昨夜、整備工場の方が来ていましたな」


「整備工場?」


「ブレーキ系統に異常があるかもしれないという連絡があったそうで」


 私は固まった。


「誰から?」


「さあ。匿名の電話だったとか」


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