表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
26/27

十年後 午後三時四十分

 叔父は毎月必ず面会に来る。


 今日もそうだった。


 果物を持って。


 穏やかな笑顔で。


「調子はどうだ」


「変わりません」


「あの日のことは何か思い出すか?」


「いいえ、思い出せるのは工具を持つ自分の姿だけです」


「そうか」


 叔父は私の様子を見て安心したのか、笑顔を私に向けてくれる。


 私はあなたを殺そうとしたのですよ。


 でも叔父は優しく笑っていた。


 帰り際。


 叔父が椅子から立ち上がる。


 その時だった。


 沈黙。


 そして小さく笑った。


「もう終わった話だ」


 それだけだった。


 面会室の扉が閉まる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ