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十年後 午前九時十五分

 空は青かった。


 あの日と同じように。


 私はベンチに腰掛けていた。


 中庭。


 高い塀。


 鉄製の門。


 規則正しい生活。


 ここへ来て十年になる。


 最初の数年は記憶が曖昧だった。


 何をしていたのか。


 どんな顔で生きていたのか。


 思い出せない。


 ただ一つだけ覚えていることがある。


 私は真実を知った。


 そして壊れた。


十年前


 あの日。


 父の車。


 工具。


 あの日、私は悪戯で父の車をいじっていた。


 そして何かを切ってしまった。


 切った先からは何かが流れた。


 そして、その日の午後に両親の死を知った。


 あの日、祖父、静香、瀬川、俊介、そして白衣の人々がかわるがわる私の前に現れた

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