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五月二十日 午後二時二十八分

 頭痛はしばらく続いた。


 黒川静香との会話の後、私は自室へ戻った。


 だが落ち着かない。


 部屋を歩き回り、水を飲み、窓を開けても、胸の奥のざわつきは消えなかった。


 あの写真は何だったんだ。


 事故の三日前。


 ガレージ。


 父の車。


 白衣。


 そして幼い私。


 あれほど鮮明に写っているのに、何も思い出せない。


 記憶がない。


 いや――


 ないのではない。


 そこだけ不自然に途切れている。


 そんな感覚だった。


 頭が痛い。


 私は鞄を開け、医者から処方された頭痛薬を飲んで、ベットに倒れこんだ。


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