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第三話 ザ・マイペース
使用人の中でマイペースといえばこの二人という認識がある。それはマリーとキュラだった。
「ルーくん!」
「なんだよ。」
料理中のブルーに、元気いっぱいなマリーが話しかける。にこりと微笑む彼女の後ろに影が差した。
「ルーくん。」
「今度はキュラかよ。何だお前ら、つまみ食いか?」
「うん!」
マリーがキュラの分も元気よく返事した。キュラも目をキラキラさせている。ブルーはカレーをかき混ぜながら渋い顔をした。
「あのなあ、毎回言うが、本来主様よりも先に食べたらあんまりよくないんだ。」
そういうと、マリーはとコトコトどこかへ行った。ブルーは何事かと首をかしげたが気にせず続ける。
数分後。連れてきたのはシオンだった。
「ええと、ブルーさん……?」
「え。シオン様?」
二人は困惑しながら目線を交わす。マリーはにやにやしながら言う。
「シオン様も味見したいんだって~。」
嘘か真かはシオンにしかわからない。だが、つまみ食いのためなら主もつれてくる存在のようだ。シオンは眉をひそめながら言う。
「少しだけ食べたいです。」
その言葉を聞いたブルーはピクリと耳を動かした。そしてため息をつく。
「シオン様、二人に騙されないでくださいね。いいですけど。」
結局、あきらめたのはブルーだった。




