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「ブルーバード、ちょっとこれ使ってみてー」
俺は、畳でくつろぐ少女のもとに近寄る。少女は億劫そうに体を起こし、あぐらをかいてそこに座る。
「なに?」
「新しい“衣装卵”」
衣装卵。それは卵の形をした装備アイテム。使えば、自身の服を上書きして“コスチューム”を着ることが出来、また衣装卵ごとに様々な効果を得ることが出来る。
俺が、藍色と白の混じった卵を彼女に差し出すと、なぜかブルーバードは警戒している。
「どしたの?」
「それ、えっちじゃ……ないやつ?」
ブルーバードは懐疑的な目で俺の目を窺っている。
「え、えっちじゃないけど。なんで?」
「“ゼリースーツ”は、えっちだった」
あれは、ブルーバードにとってえっち判定か。“ゼリースーツ”のコスチュームは、不透明だが体のラインは出るし、太ももは隠すことなく露出する。
「えっ……ちではないです。水着なので露出は多いですが。えっちなやつではないです。あと今回のは普通に露出も多くないし」
「ふーん」
と、青いカッパの少女は、俺の差し出した手の平の卵を見下ろしている。
「まぁ、じゃあ……いいけど」
と、少女は手を伸ばし、俺の手の平のそれを上から握る。温かい彼女の指がちょんと触れる。
ブルーバードの体に変化が現れた。ふわふわと白い光が集まり、彼女の体の形の上で何かを作っていく。頭の上が盛り上がり、それから、お尻の後ろから何かが伸びてくる。
変化はすぐに終わった。ブルーバードは、青いカッパのフードをとんがって盛り上げるそれを、手を伸ばし、にぎにぎと触れている。
「……なにこれ」
俺は、少女のフードの間に手を入れ、後ろに外してそれを露わにする。
ブルーバードの頭には、ネコ型の動物のような三角耳が。そしてお尻には、上着の下から尻尾が生えている。
「これは“キャットパーツ”! 俊敏性と動体視力が上がるんだってー。余った素材で作れそうだったから、作っといた!」
「へぇ……」
ブルーバードは自分の猫耳から手を放し、興味深げに、自分の耳を見ようと目を見上げている。
「触っていい?」
「ダメ。ってか、人形態に付けてどうすんの?」
「可愛いかなって。魔物形態も試す?」
白煙を上げて、空いたところに青い巨鳥が現れる。カラスにも似た、シュッとしたフォルムの大きな鳥。コスチュームは付けたままであり。
大きな体に合わせて、小さな頭に猫耳が、そして鳥の尾羽に紛れて猫しっぽが生えている。
「……」
ポンと白煙を吐いて、ブルーバードが人に戻る。
「あ、可愛い~」
「鳥形態は?」
「機能的には、どうなんだろうね? どれくらいの効果ありそうかな?」
「鳥の時の見た目は?」




