ドリームキャッスル・退城
「それじゃあ、ここでのアトラクションのルールを説明するわ。三十分、耐えてちょうだい。本当はこんなことしたくないのだけれど、許してちょうだい」
「大丈夫です。私が、自分で願いを実現するためなんですよね。なら、どんなことだって耐えられる気がします」
「強いのね。それじゃあ、どんどん電流を強くしていくわね。ギブアップしたくなったら、ゆっくり目を閉じてちょうだい」
なんでこんなことになったのかというと、さかのぼること数分前。ミクがようやく落ち着いたころのこと。
「ねぇ、ミクちゃん。ここのアトラクションをクリアしないとミクちゃんの願いが叶えることができないけど、やる?」
「・・・それ、元からやるっていう選択肢しかないよね。ちなみに、どんな感じのものなの?」
「電気椅子よ。一気に電圧をかけるのと、徐々に電圧を上げていくのがあるわ。どっちがいいかしら」
ミクは、できるだけ早く済まるのか、徐々に電気に慣れていくのかで迷っていたが、こう答えた。
「徐々に上げていく方でお願いします」
ここで冒頭に戻る。
「じゃあ、行くわね」
そう言って、ミクが座っている椅子に電圧がかかってきた。少し、ビリビリするが、我慢できないほどではない。
だんだん電圧が上がっているが、ミクが我慢できないほどではなかった。モナカは、この電気椅子で、ほとんどのプレイヤーを相手にしていたが、ほとんどのプレイヤーが数分も持たずに死んでいった。原因はモナカが一気に電圧を上げて行ったことにあるが、それはモナカのことを男だと分かった瞬間にオカマだと言い放ったからだ。ミクは元から男だと知っていたとはいえ、実際に会ってもオカマとは言わなかった。それどころか、うらやましいといったのだ。
「あなたが初めてよ。アタシのオカマって言わなかったのは」
「・・・だ・・・ほんっ・・・き・・・い」
電気に負けてうまくしゃべれないでいたが、言いたいことはモナカに伝わっていた。
「はい。お疲れ様~ミクちゃん、大丈夫?少しずつ電圧を上げて言ったとはいえ、最終的にかなりの伝あるになってたけど~・・・」
「はぁ・・・はぁ・・・何とか・・・」
「次のアトラクションまで時間があるから客室に案内するわ。そこで休んで行きなさい」
そういって、ミクを支えて歩き出した。
_調整室_
「次はグレイの番デス。夜まデ時間がアリますから、仕掛けの点検ヲおすすめしマスよ」
「そうね。そうしとくよ。・・・でも、私の次の奴は一体いつ来るのかな?」
「心配しなくても、もうここにいますわよ!」
「遅かったね。一体、何をしていたのかな?ランちゃん」
「そろそろ出番でしょ?だからここに来ましたの!」
ドヤ顔で言っているが、それでもグレイの神経を逆なでるのみで、イライラさせる。
「それじゃあ、私は準備してくるから」
そういって、グレイは調整室を出て行った。




