ドリームキャッスル・地下室
ミクはしばらくドリームキャッスルの中を案内されていたが、前を歩いている美女の正体が気になっていた。それでも、聞くタイミングがわからず、ずっと聞けずにいた。
「ねぇミクちゃんアタシのこと、気づいてないでしょ?」
図星だったため、肩がはねたミクを見ておかしそうに笑った後、美女_モナカ_は自己紹介を始めた。
「アタシよ。モナカ。どう?初めてアタシをみた感想は?オカマに見えるかしら?」
「正直、驚いた。・・・でも、本当に男の人?肌とかきれいすぎて嫉妬しそう」
そういうと、モナカは目を見開いたあと、嬉しそうに笑った。
「嬉しいわ~みんなアタシのことをオカマオカマっていうものだから、不安になってたのよ~」
あ、最後にここね。案内するわ。そう言って、地下へと進んでいった。
扉を開けたら、綺麗な部屋で、真ん中にポツンと椅子が置かれているだけだった。
「ここに座ってもらえるかしら?何もしないで出すことだできなくてね」
椅子には何やら拘束するための器具や金具がついていた。
「これでもここにあった中で、一番苦しみや痛みの少ないものを選んだのよ?」
本当は座りたくなかったが、座らないと何も始まらないのだろう。それに、見ただけで何の器具かわかるほど、ミクは賢くなかった。
ミクは素直に座ったが、特に何も始まらない。
その代わりと言わんばかりに、さっきからモナカが話しかけてくる。
「ねぇ、ミクちゃんって、好きな人とかいるの?」とか、「正直、カイトのことどう思ってる?」とか。状況さえ見なければ女子会である。椅子に拘束されたミクに、その前にある段差に座って話しかけてくるモナカ。この光景をシュールというのだろうか。など、全く別のことを考えながら、ミクはモナカとお喋りを楽しんでいた。モナカも、この現状で話をするのもと思いながら、ほどくわけにもいかず、お喋りをしていた。
ピーンポーンパーンポーン
『モナカ様、お電話がございます。至急調整室までお戻りくださいませ』
その放送を聞いたモナカは顔を真っ青にして出て行った。
_ドリームキャッスル・調整室_
「もしもし」
『あ!やっと出た!彼の力はやっぱりすごいね!こんな簡単に人の領域に干渉できるなんて!』
「グレイじゃない。どうしたのよ。アタシの領域に勝手に干渉してきて」
『あぁ、彼からの伝言デス!オカマ!"今回のプレイヤーはあまり傷つけないように”とのコトで電話ガあったデス!』
あら。珍しいわね。彼がプレイヤーを気遣うなんて。彼のお気に入りなら傷をつけるわけにはいかないわね。そんなことを思いながら、モナカは伝言を聞いた。
「了解よ。あと!アタシはオカマじゃないわ!ミクちゃんは綺麗って言ってくれたんだから!」
『ミクは目ガ悪いデスね!そレか社交辞令デス!』
「あんた・・・帰ったら覚えてなさい!」
『どうでもいいですが、電話越しのケンカはやめていただけますか』
「ゔ・・・ごめんなさい」
キョウが怒らせると一番厄介だったりする。こうなったら謝った方が早い。
『ほら、フォンさんも、謝っていただけますよね』
疑問符がない。そう思いながら、フォンの返事を待っていた。
『ゴメンナサイデス』
『分かればいいんですよ』
怖い。そう二人が思ったことは、容易に想像がついた。




