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閑話   海と言えば

短めです。

「もっと前っ」

「右に三歩、そこで構えてっ」

「一気に振り下ろせっ」


パカン


熱い海辺で声が響く。

よく見かける光景のスイカ割りだ。 

 

ただし、『異世界』での光景になるが。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「焼きそばとかも美味いんだが、他に何かねぇもんか?」

統括マネージャーとして海の家を仕切っているスタインさんが聞いてくる。

「海だと・・・・・・スイカ割りですかねぇ」

「なんだその『スイカ割り』ってのは?」

「え~っとですね・・・説明するよか実際にやった方が早いか。アカネ、冷蔵庫にスイカなかったっけ?」

「おっけー、持ってくるよ」



「スタインさん、これがスイカです。瓜の仲間で中身が赤いのが特徴ですね。甘くて水気が多くてこっちでは夏場食べる定番です。」

「で、これを・・・・・・今はここ、狭いんでアレですけど、ある程度距離を離して・・・これくらいかな?」

「目隠しをして、その場で数回グルグル回って、手に持った棒でスイカを割るというゲームなんです」

「本来はもっと障害物のない砂浜とかの広い場所でやるのがいいですね。あと、回転数は個人差で増減します」

「ここだと狭すぎるので、明日にでも『向こう側』でやりましょうか」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


トムさんも参加したので彼にやってもらう。

見た目ダメ熊がスイカ割りなんて面白いだろうし。

スタインさんとほぼ同じ説明をして、いざ。


目隠しをした外見ダメ熊が木刀らしきモノを持って千鳥足でスイカへ向かう。



「もっと前っ」

「右に三歩、そこで構えてっ」

「一気に振り下ろせっ」


パカン


ほぼ真ん中から割れたスイカを持ちあげるトムさん。

何に興奮したのか分からないが変身した。

うん、どっちにしても熊には変わらん。


「楽しかった」

初めての体験だったから興奮したんだろう、と勝手に解釈。


志村食いをしてスタインさんにドン引きされたり、トムさんvsスタインさんの早食い対決になったり、あとからやってきた親父さんが残り一切れしかなくていじけてたりもしたが、楽しかった。

こっちでも夏の風物詩になりそうだな。










ご無沙汰して申し訳ないです。


ご意見、ご感想、誤字脱字なんでもお待ちしてます。

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