アカネとケンヤ
「ケンヤ君と結婚したい」
「「ファッ??」」
鼻からからしが出てしみる。
咳も止まらない。気管にも入ったっぽいヤツだ。
ちょっと生命の危機を感じる。
5分経ってようやく落ち着いた。
「どうしたんだ急に」
「アタシ今までやりたい事とか特に無かったんだ。みんなに流されてあっちに流れこっちに流れ。でもお父さんが楽しそうに『向こう側』に行くって話を聞いて羨ましいなって思ったの。連れていけって事じゃないんだけど、楽しそうにしているのに自分が一切関われないって事がなんか悔しくて・・・」
「高校の頃ケンヤ君と物凄く仲が良かったけど、アタシもあれ以上進むのが怖かった。あの距離が一番楽なんだって思っちゃって・・・・逃げてたと思う」
「さっきケンヤ君が好きって言ってくれたから、決めたの。結婚したいって」
親と子は良く似るとは言うが、まさかここまでとは思わんかった。
周りの気持ちを気にしない・・・・・・良くもあり悪くもありな性格。
まぁ、ちょうど・・・・・・というか彼女はいないしアカネは元々好きだったしタイミングが良いというか・・・・・・。
「俺は・・・・・ちゃんと幸せにしてくれれば良いけどな?」
ジロリと睨む様に見てくる。
「は、はいぃ・・・・・」
あ、『はい』って答えちゃった・・・・・・・。
ぱぱぱぱーん、ぱぱぱぱーん、ぱぱぱぱん×4、びーばーぱらっぱーらっぱっぱぱらっぱー
そんなウェディング曲が頭を駆け巡った。
「それなら挙式はいつにしようか?」
もうそれはそれは大変な事になった。
親も呼んだので狭い四畳はてんやわんやな状態になっていた。
スタインさんとトムさんは空気を読んで帰ると言い出したので、申し訳ないという気持ちで酒と魚肉ソーセージ、お徳用ハチミツ (10キロ)を土産に持たせた。
式は再来月、目黒にある有名な所。
なんでそんな早く決まったかというとキャンセルが出たそうな。
そこなら空いてるよ、という事でそこで人前式。
別にやらなくても良かったのだが、体裁もあるから一応やる。
新婚旅行もあって北海道へ2週間。
ちょうどラベンダーが咲き乱れている時期なので楽しみだ。
もちろんカシオペアに乗って行く。
旅行は気分から入らないと楽しくない性分なのでね。
函館からはレンタカーを使って北海道を巡る。
いやぁ、楽しそうだ。今から待ちきれないなぁ。
「不束者ですが、よろしくお願いします」
「こ・・・・・・・・こちらこそよろしくお願いします」
思わずそう返してしまった。
翌朝、両親とアカネと親父さんの6人で役所に行き婚姻届を提出しアカネと俺は夫婦になった。
その日の夜、まぁいわゆる『初夜』ってヤツですか。
********自主規制中********
あー太陽が黄色いっす。
腰が痛いっす。色んな場所が筋肉痛っす。
腕が重いっす。幸せな重さっす。
・・・・・・・・・・・・頑張って守らないとなぁ。
「・・・・・・・・・おはよ」
やっべぇぞ、ズキューンとキた。もう涸れたと思ったが頑張ってしまった・・・・・・・てへ。




