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修ズ!スター!中学生編 〜未来からやってきた友達!?林修が巻き起こす青春群像劇〜    作者: まくお


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間話 謎の財団!『しゅー財団』の衝撃の正体!

 私は春野桜《はるのさくら》。サッカー選手としてはめちゃくちゃかわいいが芸能人程ではない。と彼氏の矢部秋男《やべあきお》ことやべっちから言われている、背が平均のかわいい系の女子中学三年生。


 今はよくわからないのだけど、その同級生の彼氏のやべっちと私と最近ロインするようになった男子。

 やべっちのライバルで背が高くて勉強できて性格も良いのに、なんでか彼女を作らない完璧男子同級生の長谷川陸《はせがわりく》こと長谷川くんと、

 地元埼玉県さいたま市うなぎ区蒲焼(かばやき)にある相撲部屋の不動山部屋《ふどうやまべや》に向かっている。


 2人はまるで、サッカーの大会の決勝に向かうような覚悟が決まった目と緊張感で黙って並んで歩いてる……

 私は何も言えずに、後ろに着いて行ってる。

 私がいる必要ある?


 ***

「修《しゅう》なら11月にある九州場所の戦略練ってるよ。2人と春野《はるの》さんは修に話があるんだね。呼んでくるよ!」


 不動山部屋《ふどうやまべや》の息子の金本満《かねもとみちる》くんが対応してくれた。

 かねやん……金本くんは小学校時代にやべっちとかといっしょにサッカーをプレーした幼なじみだから春野さん呼びが少し寂しい。


 昔みたいに桜《さくら》呼びでいいのになぁ〜


 やべっちと長谷川くんは、

「修はどこまでやってるんだ」

 というテーマで話し合いながら、未来からやってきたかわいい系同級生の林修《はやししゅう》こと修くんを待っていた。

 私はそれを微笑ましく眺めていた! この2人は実は仲良くなれるんじゃない?

 どっちも『宿命のライバル』って言っているけど……


「わざわざやべっちと長谷川くんがいっしょに話があるってどうしたんだよ! とにかく入りなよ」

 修が出てきて、自分の家のように私たちを不動山部屋に迎え入れる。


 修ってただの居候じゃないんだね……


 ***

 私たちは不動山部屋の4人がけのテーブルに座る。私はやべっちととなりに座り、長谷川くんはその向かい側に、修はそのとなりで、かねやんは近くの地べたに座って様子を見ている。


「おい……修。この『しゅー財団《ざいだん》』ってヤツはなんだ……?」

 長谷川くんはスマホを取り出し、テーブルの真ん中に置きXのポストを見せる。

 そこにはこう書いてあった。

 

『私たちはしゅー財団《ざいだん》! 埼玉県さいたま市うなぎ区生まれの大富豪《だいふごう》によって作られた。正義の財団である! 今日はその一回目の寄付を発表する! それは「うなぎ自由高校のヒートポンプを寄付する」ことだ!』


「いや〜世の中には良い人がいるんだね!」

 これを見た修は、あっけらかんとこう言い切る! でも目は泳いでいる!

 

「修! この財団はお前が作ったものだろ!」

 やべっちが修を攻め立てる!

「いや〜知らないな〜」

 修は首を傾けつつごまかす!


「……修! 名前が『しゅー財団』なんだからお前しか考えられないんだよ! 矢部から聞いたけど、資産を一京円持ってるんだろ!」

 今度は長谷川くんが修を攻め立てる! えっと……一京円っていくらくらいかなぁ? 一億の何倍?


「もう! わかったよ!」

 修はついに観念した! 立ち上がりこう叫んだ後にまだ続ける。

「僕が『しゅー財団』のトップですよ。はいはい! これでいいでしょおおおおおぉぉぉぉ!!!!」

 修は前屈みになってキレる! これにこの場にいる全員が腹を抱えて笑う!


「修! 『しゅー財団』は他に誰がいるんだ!」

 一通り笑い終わったやべっちが話を先に進める。


「レオン・ケインだよ。やべっちも知ってるでしょ?」

「いや……知らないよ。誰なんだよソイツ」

 知ってて当たり前のように修は言い放ち、やべっちはこう聞き返す。


「ああ……今は知らないんだね。16の頃に出会うからさ。スーパープログラマーだよ。レオンもうなぎ自由高校に進学するからさ。やべっちも会えると思うよ」

「そうか? じゃあYY《わいわい》ゲームズで雇うわ」

 修の言葉にやべっちは、少しハニカミながら返事をする。

 

「いや〜僕が雇うからね! YY《わいわい》ゲームズの2倍で!」

 修が太陽のように笑みを浮かべながら回答する。このジョークの応酬にこの場にいる全員が吹き出して笑顔になる。


 ある程度笑い終わると、修がさらに続ける。

「あ!? あと女子サッカー部も芝生にするからさ! 桜もうな高を考えててよ!」

「え!? そこまでしてくれるの!? うな高には進学はしようと思ってたけど、女子サッカー部が芝生になるなら入るかも!」


 今入ってる、浦和蒲焼FC《うらわかばやきえふしー》レディースユースに行こうと思っていたけど、それなら部活もありだ!


 ここで私は妙案を思いつく! 


「ねえ! 修! 女子野球部の専用グラウンドは作らないの?」

「作るけど……うなぎ区にいい選手いないよね?」

 私はテンションが上がって早口で言葉をまくし立てる! それを不思議そうな顔をしてこう答える修に私はこう言う!


「いとこの桜子《さくらこ》ちゃんを呼びたいんだよ!」


 これに修は血の気が引いた顔をしながら、こう驚愕の声を上げる!

「桜子って、春野桜子《はるのさくらこ》ちゃん!? 実在したんだ……!」

「修。知らないの? 未来では会ってないの?」

 

「会ったことはないけど、存在は知ってるよ……! 芹沢勇気《せりざわゆうき》作品でいっぱい出てくるからね!」

 修は腕を組みながら、きょとんとした表情をさせて驚いている!

 説明しないと!


「桜子ちゃんは野球やるために兵庫に武者修行に行ってるんだよ。高校からは武蔵野《むさしの》うどん栄高等学校《さかえこうとうがっこう》に行くつもりみたいだけど、これで、うな高も考えてくれるよ」


「ホントっ!? やったーー!!」

 修は万歳をして喜んだ! そしてこう付け加える。

 

「これで桜子ちゃんと友達になれるよね?」


「もちろんだよ! 修!」

 私は強く返事して修とハイタッチをする!

 大好きな桜子ちゃんと同じ高校行けるかも……!

 それだけで私は胸がいっぱいだった!


 ***

 長谷川陸《はせがわりく》の心の中——

 (俺は何を見せられているんだ……! この場で一番いらないのは俺だな…………)


 矢部秋男《やべあきお》の心の中——

 (桜子って実在したのか!? ユーキと桜と桜子ってどんな関係なんだ!?)

 

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