15 神殺しとか神食いとか……
何もない場所に存在している壁。
……考えていても分からないので、イビルアイに代わって視界要員を何か用意しよう。
てなわけで、スキル生命創造をポチリとな。
相変わらず訳の分からない数のモンスターの種族名がズラズラ表示されていく。
もうこの一覧だけで、この世界に存在するすべてのモンスターの種族名を網羅できてるんじゃないかってぐらいの数だ。
モンスター図鑑か何かか?
さーてと、何がいいかなー。
人間は"ちょっとだけ"罪悪感を抱いてしまうし、イビルアイ先生は並列存在ができても口煩くなかったけれど、耐久力がない上にダメージ受けると本体の俺まで滅茶苦茶痛い思いをさせられてしまう。
ここはアレだ。
RPGの定番、ゴブリンにしよう。
ポチリッ。
というわけで、ゴブリンの種族を選択したら、続いてゴブリンの情報が表示されまくっていく。
そのほぼすべてが名前なしなのだけど……これって人間と同じで、今までにシャドウが食いまくってきたゴブリンたちの情報なんだろうなー。
試しにいくつか選択してみると、ステータスが表示される。
棍棒術Lv1を持っているのや、剣術Lv1を持っているの。
……あの、子守りLv1って何ですか?
ゲームでありふれてる戦闘や生産系のスキルでなければ、日用生活でおなじみの炊事洗濯ですらない。
いや、子守りも一応日用生活スキル……と呼んでもいいのか?
よし、深く考えるのはやめよう。
とりあえず適当にゴブリンの1体を選んでしまおう。
てなわけで、名無しのゴブリンよ。
生命創造でさっそく生まれてちょうだいな。
ドサリッ。
生命創造が実行されて、またしても俺の体の上に体が横たわる。
さっそく魂の乗っ取りを仕掛けてみれば、毎度のようにまたしても並列存在スキルが自動発動して、俺の人格が2つになった。
俺が2人いると呼び名を使い分けるのが面倒くさいので、シャドウの方の俺は、俺のまま。
ゴブリンの方は、ゴブリンと呼んでやることにしよう。
「ギャギャーー!」
(あ、うん。そうかゴブリンだもんね。当然人間の言葉は喋れないか)
いやいや、人語を喋れないのはシャドウの俺も同じだけどさー。
まあ言葉は喋れなくても、お互いに意識は共有しているので、言っていることや考えていることは分かるんだけど。
まあ、それでだ。
「ギャギャキャギャ!」
(……えっ、小股がスースーするだって)
「ギャウッ」
アリオスの時は、前世の中年太りした俺と違って腹が出っ張ってなかったから、男の象徴物を視線を下げるだけで直接見て取れた。
だけど今回のゴブリンは、視線を下げてみるとそこになかった。
そう、ないんだよ!
大問題だ!
このゴブリン、女……いやメスだった!
「ギャ、ギャヒー」
(コラッ、それぐらいで慌てるな!いや、慌てる理由は分かる。もちろん俺は立派な男だ。アレがなければ、慌てても仕方がいないよな!)
その後、俺とゴブリンの間でワーワー言い合ったり慰めあったりする。
この前、人間の(たぶん)女の子のミィナにソウルハック仕掛けようとした時、「俺はオカマじゃない」とか言ってたけど。……ゴブリンとはいえ、女の子にソウルハックを仕掛けてしまった俺は、かなり混乱していた。
あとゴブリンのくせして、胸がちょこっとあった。
「……ギャッ」
そして股間の物がないことに慌てたゴブリンだけど、しばしの沈黙して迷った後、膨らみのある胸を両手で鷲掴みにする。
ソウルハック仕掛けているとはいえ、男が女の胸を触ってみたいと思うのは、自然の摂理だから仕方ない。
「ギャヒヒー」
(ハヒアーッ)
その結果ゴブリンの感じている情報は、シャドウの俺にも感覚共有される。
そして俺とゴブリンは、2人とも思わず喘ぎ声を漏らしてしまった。
(……胸触ったら、なんで俺が感じてるんだよ。てかこの感覚、男が知っちゃまずいだろ!)
あろうことにも、胸を触ったら、"触った"感触じゃなく、"触られた"感触まで感じてしまった。
これは女だけが持っている感覚……まともな男としては、絶対に知ってはならない感覚だ!
宇宙の摂理を犯す大罪だ!
神殺しだ!
なお、俺のスキルには神殺しはなかったけど、神食い、半神食い、邪神食い(イビルビッドイーター)、悪神食い(デビルゴッドイーター)なんてのはある。
半神を食ったのは憶えているが、他の神なんていつ食ったっけ?
覚えてないや。
ただこれはキリスト教的な唯一神でなく、日本でよくある土地神みたいなものでも食ったのだろう。
あと、神食いといえば、某ゲームのタイトルそのまんまじゃないか!いや、名前がそのままなので、もはや某と付けても全く意味ないけどさー。
と、現実逃避はほどほどにして、モンスターとはいえ、俺は2度と女の子の体にソウルハックを仕掛けてはならないと、この時強く悟らされた。
……ゴブリンのメスでまだよかった。
人間のミィナちゃんにソウルハック仕掛けてたら、おじさんもっとヤバイ犯罪臭に包まれてたよ。
ゲームではネカマプレー(リアルの男性プレーヤーが、ゲーム内では女キャラでプレーすること)なんてあるけど、ゲームでなくリアルでやったら、もう男として立ち直れそうになくなる。
今ではモンスターな俺だけど、やっぱり男だから、こんな風に考えるわけだ。
もっとも生命創造なんて禁忌を犯かすことには、もはや抵抗感がなくなっちまってるけどさー。
で、ゴブリンのメスにソウルハック仕掛けてパニクってるけど、俺は何をするためにゴブリンを作ったんだっけ?
ヤベッ、本来の目的完全に忘れてたー。
ハハハー。
今までに判明しているステータス ()内の数字は判明した話数
―――本体
ステータス
名前 カズキ サイトウ (斎藤一樹)
種族 シャドウ
職業 迷宮の掃除人
レベル 1650
・初期スキル
捕食 (プロローグ)
吸収融合 (プロローグ)
物理攻撃無効化 (プロローグ)
影空間 (プロローグ)
・武器補正スキル
棍棒術 (プロローグ)
剣術 (プロローグ)
槍術 (プロローグ)
弓術 (プロローグ)
クリティカル (5)
毒攻撃 (プロローグ)
音波攻撃 (4)
・防御補正スキル
盾防御 (プロローグ)
・身体能力補正スキル
筋力増加 (プロローグ)
防御力増加 (プロローグ)
魔力増強 (14)
聴覚強化 (4)
嗅覚強化 (4)
・感知スキル
遠視 (5)
千里眼 (5)
万里眼 (5)
魔力気配察知 (5)
感応 (5)
・体質補正スキル
粘液 (プロローグ)
増殖 (7)
分裂 (7)
不死者 (プロローグ)
・自動回復スキル
HP自動回復 (プロローグ)
MP自動回復 (プロローグ)
MP自動完全回復 (8)
・移動補正スキル
ジャンプ (プロローグ)
影移動 (11)
影跳躍 (11)
地行術 (11)
・魔法スキル
炎魔法 (プロローグ)
氷魔法 (プロローグ)
氷魔法 (プロローグ)
風魔法 (プロローグ)
土魔法 (プロローグ)
闇魔法 (プロローグ)
回復魔法 (プロローグ)
死霊魔法 (プロローグ)
呪文短縮 (5)
無詠唱 (5)
・耐性スキル
打撃攻撃耐性 (プロローグ)
打撃攻撃無効化 (7)
斬撃攻撃耐性 (プロローグ)
炎耐性 (プロローグ)
炎攻撃無効化 (プロローグ)
水攻撃無効化 (7)
氷耐性 (プロローグ)
氷攻撃無効化 (プロローグ)
睡眠無効 (4)
恐怖耐性 (12)
恐怖無効 (12)
・魔眼系スキル
魔眼・発火 (プロローグ)
魔眼・氷結 (プロローグ)
邪眼・麻痺 (13)
|邪眼・石化(ストーンアイ (13)
・オーラ系スキル
隠密 (5)
威圧 (プロローグ)
王者の覇気 (プロローグ)
闇のオーラ (13)
・指揮補正スキル
指揮 (プロローグ)
眷属支配 (プロローグ)
眷属従属 (プロローグ)
・思考スキル
並列思考 (6)
並列意思 (6)
並列存在 (6)
・捕食系スキル(15話より新設)
暴食 (プロローグ)
神食い (15)
半神食い (15)
邪神食い (15)
悪神食い (15)
・日用生活
子守り (15)
・称号スキル
転生者 (プロローグ)
階層主(80階層) (プロローグ)
異界の魔王 (プロローグ)
禁忌 (13)
背信者 (13)
大魔導師 (14)
大賢者 (14)
魔導四天王 (14)
・その他
鑑定 (プロローグ)
生命創造 (7)
咆哮 (プロローグ)
死者の咆哮 (プロローグ)
・影空間の保有アイテム
薬草 (プロローグ)
木の杖 (プロローグ)
ネクロマンサーの秘術書 (プロローグ)
ドラゴンメイル (プロローグ)
魔道金属 (プロローグ)
ネクロマンサーの呪術ローブ (10)
スケルトンナイトの鎧 (10)
エルウィンローブ (10)
赤竜のマント (10)
マグマ (10)
ドラゴンスレイヤー (12)
ゲイボウ (12)
血濡れの大鎌 (12)
土 ○○Gトン (?)




