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緑の聖女は転生先を間違えられたようです~植物スキルで、それなりに楽しくスローライフをしてます  作者: 楊楊
第三章 建国

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38 幕間 天界にて 2

 ~大天使ガブリエラ視点~


 私は今、ララーナ様から激しく叱責を受けている。まあ、当然だろう・・・


「どういうことよ!?なぜ、こんなに私への信仰心が落ちているのよ!?」

「原因は調査中です・・・」

「本当に使えないわね!!」


 原因は既に分かっている。それはあの転生者の所為だ。

 しかし分かった上で、敢えて報告をしなかった。


「ガブリエラ!!これがどういうことか分かる?トップ10から陥落してるのよ!!」

「一過性のことかもしれませんし・・・」


 天使は神に嘘はつけない。なので、嘘にならないように曖昧に答える。

 長年の天使稼業で身につけた大して意味のないスキルだが、それなり役に立つこともある。


「それもそうね・・・でも念には念を入れないとね。新たな転生者を送り込みましょう」

「それは無理です。まだ前回の転生者は生きています」

「何ですって!?あの環境でどうやって生きているのよ?」

「のんびり農業をして暮らしています」


 ララーナ様の表情がみるみる怒りに染まっていく。


「こっちの気も知らないで、呑気なものね!!神託を出しなさい。早く私のために働けってね」

「分かりました」


 それでその場を辞した。

 なるべく、ゆっくりと神託を出そう。それくらいはしてやっても罰は当たらないだろう。



 ★★★


 ~邪神ネフィス視点~


 信仰心が爆上がりしているお陰で、もう少しで邪神認定も解除してもらえそうだ。運が向いてきたというやつだ。

 それもこれも緑の聖女のお陰だ。ここらで労をねぎらってあげないとね。


 私は久しぶりに緑の聖女であるミドリ・スズキを神殿に呼び寄せた。


「あれ?ここは・・・あっ!!ネフィス様!!」

「久しぶりね。貴方が頑張っているからお礼を言いたかったのよ。今日はゆっくりしていってね」

「ありがとうございます。でも私のお陰というか、ネフィス様のご加護のお蔭かと・・・」


 話を聞くと緑の聖女は、私に対して、非常に感謝していた。すべて勘違いと偶然だけどね。


「・・・つまり、ネフィス様の加護のお陰でヨルもドワーフ王国も救われました。感謝してもしきれませんよ。本当にありがとうございます」

「そ、そうよね・・・また、困っている魔獣がいたら助けてあげてね」

「はい、もちろんです」


 流石に心苦しい。すべて運がよかっただけで、それを自分の手柄にしているからね。


「ところで、何かしてほしいことはない?できることはしてあげるわよ」

「そうですね・・・でしたら・・・」


 本当にこの娘は欲がないなあ・・・


「いいわ。特別にやってあげる」

「ありがとうございます。喜ぶと思います」

「じゃあ、頑張り過ぎないようにね」

「はい」



 ★★★


 緑の聖女の願いは、同僚の神官であるゴブリナというゴブリンの少女を神殿に呼び寄せて、話をしてほしいとのことだった。

 信仰心で神力が上がった今の私には、どうということはないけどね。

 しかし、想像以上に疲れた・・・


 矢継ぎ早に感謝と感動を伝えてきたかと思うと、質問攻撃を喰らう。

「そんなの知らねえよ!!」とキレそうになるが、私を慕ってくれている信者なので、我慢するしかない。


「朝起きた時、お祈りを先にしたほうがいいでしょうか?それとも、先に洗面をしたほうがいいでしょうか?」

「どちらでもいいんじゃない?」

「どちらでもいいのですね。では食事の時に・・・」


 堪り兼ねて、サマエルに目で助けを求める。サマエルは無言で頷く。本当にデキる堕天使だ。


「ネフィス様、そろそろ時間です」

「もう時間か・・・名残惜しいけど、ゴブリナ。時間よ」


「ちょっと待ってください!!まだ聞きたいことが・・・」


 それを無視して、私はゴブリナを強制的に退去させた。


「疲れたわ・・・嬉しいけど、ここまで極端だと・・・」

「感謝しなければなりませんよ。ああいった信者の信仰心に支えられているのですからね」

「そうね・・・あの子にも、そのうち何かしてあげようと思うわ」

「それがよろしいかと」


 よく考えてみると、ここ何百年と神様らしいことをしていない。

 神力が上がった今なら、何かしないといけないと思う今日この頃だ。


 そんなことを思っていたら、サマエルがいつになく真剣な表情で言ってくる。


「ネフィス様、ヨルムンガンドのことは上手くいきましたが、ヴェルトラにヨルムンガンドと同等の厄介な魔獣を送り込んでいることをお忘れなく」

「そうね・・・でもいくら神力が上がったとはいえ、どうすることもできないわね」


 ちょっと調子に乗っていた自分が恥ずかしい。

 サマエルが言う。


「きっと上手くいくと思います。これは堕天使の勘です」

「そうね。心から祈っておくわ。それはそうとララーナの関係はどう?」

「証拠は揃いましたが、まだことを起こす段階ではありませんね」

「そうね。まだまだ私はララーナに神力は及ばない。引き続き信仰心を集めましょう」

「分かりました」


 私だって神様だ。祈るだけじゃないからね。

気が向きましたら、ブックマークと高評価をお願い致します!!

次回から新章となります。ちょっとだけ、聖女様は忙しくなるかもしれません。

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