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33 可愛いといいなと思っていたのはついさっき

ブクマ50件ありがとうございます!

(わたくし)の事は知っているかしら?」


アナスタシア様が迫力満点のご令嬢が出しては行けないであろうドスのきいた声で迫ってくる。

……勿論知ってますよ。てか知らない人いないでしょう。


「隣国、、もといディーラ国の第二王女、アナスタシア様でございますよね? そんな御方が私みたいな一介の伯爵令嬢に何か御用でございましょうか」


「そうね……それはもう……沢山あるわ」


周りの取り巻きのご令嬢方もうんうんとアナスタシア様の言葉にうなずいている。それにしても……何でこっちの国のご令嬢がアナスタシア様の取り巻きなんかになっているのだろう。そんなに頻繁にアナスタシア様ってこの国に来てたっけ? コミュ力えげつないくらい高いんだろうな。私にも少し分けてほしい。


「ちょっと!! 聞いているのですか!?」


いや、まだ貴方何も言ってないじゃん!


私のこのツンとした態度が気に食わなかったのだろうか。気に食わなかったって言われてもねえ。あんまり社交界出ないから私には微笑むくらいしか武器はないのだからしょうがない。そこは許してほしい。


この呼び出しに付き合うのもいいけどそれは私一人だったらの話。また待っててって言われたのに、ウィルともはぐれてしまっているから真冬くんとウィルは絶対私のことを探し出すだろう。


この場所ってうまいことホールから隠れて見えないようになってるから探すの難しいと思うし……。いや、そういう心配じゃない。どこにいてもあの二人の事だから秒で私のことを見つける。そうなったら危ないのはアナスタシア様を筆頭とするこの5人のご令嬢方だ。何か起こる前に先にこの場を離れないと。


「ええと……私人を待たせているのですが……」


なので帰りたいと暗に伝える。が、余計にアナスタシア様御一行に火をつけることになった。


「その待たせているという方はフラジスト様ですか? それともウィルライン様?」


アナスタシア様のあとに右後ろの令嬢が付け足す。


「フラン様かもしれませんわ!! だって今日のエリーナ様のエスコートのお相手はフラン様でしたもの!!」


誰だ君は……? 確かにフランにエスコートお願いしたけどそれになんの繋がりが?


「まあ、フラン様まで!! やはりあなたは裏で何かしているのですね……。これで確信しましたわ」


いやいやいや、待て待て。何故その結論に至る。

ただ単に仲がいいだけでこの言われよう。


「フラジスト様は良くしていただいているだけです。それにウィル、、ウィルライン様とフラン兄は幼馴染ですよ。フラン兄に関しては私の従兄妹にあたります」


一応誤解は解いておきたい。ウィルと幼馴染なのは貴族間では結構有名な話らしいけど、もしかしたらアナスタシア様は知らなかったのかもしれないしね!! それにフラン兄のことも!


「……では質問を変えましょう。貴方は何故フラジスト様と仲がよろしいのです?」


質問を変えましょうって私質問されてたのか? やばい、アナスタシア様御一行のノリが私にはわからない……。


「フラジスト様とは………………お友達です」


…………。

真冬くんに後で言っておこう……。仮に私の解釈が間違っていた場合には貴族間に"エリーナ嬢とフラジスト様はお友達なんですって"とあっという間に流れてしまう。もしかしたら真冬くんが嫌かもしれない。


少しの間ができて、アナスタシア様がドンッと足で壁を蹴った。足て……。


「お友達ですって!? 伯爵令嬢ごときが何故公爵家と友人になれるのよ!! それにあの方は誰も女を近づけさせないのよ!? この私でさえ!!」


近づけさせないと言う割には結構周りに群がっていた気がする。でもあれは真冬くんの意思ではない。ウィルもそうなんだろうな。あ、なんか可愛そうになってきた。


それに"この私でさえ"って……それは自分に自身のある人しか言えない言葉だと思うぜ。確かにアナスタシア様物凄い美人だけど!! よほど私よりも可愛らしいけど!!

性格も可愛らしくあってほしかった……。


「ご令嬢を近づけさせないというのは貴方方が無闇矢鱈とフラジスト様やウィルに近づくからではないでしょうか。誰でもあんなに多くの人数を相手にするのは疲れます。あな……」


貴方だってよく囲まれているからわかるでしょう、と言おうと思ったがもしかしたらアナスタシア様は嫌じゃないかもしれないので言葉を飲み込む。


真冬くんやウィルの苦悩は私にはわからない。囲まれたことないしね。

でも疲れている(面倒くさそうにも見える)姿はよく見るし、実際にそう話していた。それは知ってほしかった。生意気に見えるかもしれないけど……。

案の定アナスタシア様の目にはそう映ったらしい。


「貴方ごときが生意気な…………!!」


アナスタシア様はカッと頭に血が登ったのか顔が赤くなる。

まずい、逃げなきゃと思ったときにはもうすでに遅かった。


いつからかわからないが、先程はなかったはずの赤いジュース、葡萄だろうか。それを私めがけてかけてこようとする。

なんて典型的な……と思ったのもつかぬ間、放たれた中身は私にはかからなかった。


「…………ウィル……、真冬くん…………?」

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