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死は遠くて近い

賞金首のネタがあまり思いつきません。

 俺たちは今日もエイリアンを退治する。無理やり分捕ったショットガンで戦うぜぇ。


「アキラ、体も鍛えているように見えぬが大丈夫か?」


「大丈夫に見えるなら目を潰したほうがいい」


 どうみても死にに行く恰好でしょコレ。


「俺みたいに体を鍛えると女にモテるぞ」


「アキラ様はダークエルフほど強くはならないと思いますよ」


「私が助けてあげるー」


 皆言いたい放題だな。あとマリー、期待してるぞ?


 先日の話である。俺の借金が一度も触ったことのない金貨二枚になり、こりゃヤバイと作戦会議をした。このままじゃ(借金で)俺の命が風前の灯火。


「マリーを後ろじゃなく前衛にする。やばくなったら中衛に下げる」


「痛いのヤダ-」


「俺だってガマンしてるの!」


 俺だって痛覚設定したどっかのバカに文句言いたい。


「それだと盾役のアキラが死んじまうぞ?」


 なぜ人間の俺が、()()()()()すると思ってんだバカ。


「なら我が盾役となろう。なに、多少の攻撃なぞ偉大なる赤竜様の下僕である我の鱗には効かぬ」


 冷気放射が無いといいですねリザードマン様。


「では引き続き僕は後衛で回復ですね」


「カルロス、俺の命はお前にかかってる。頼むぞマジで」


「あはは、大丈夫ですよアキラ様。死なせませんから」


 カルロスが最後の良心だ。あと、後ろの黒服どうにかしてくんない?睨んできて怖いんですけど。







「俺のショットガンは明日をも穿つ!」


 ショットガンがスゲー楽しい。映画のように片手でコッキングは出来ないけど。


「そろそろ少し休憩しよう」


 アラヌスが皮の水筒で水を飲みながら俺たちを休憩に誘う。結構連戦したしな。


「うぅ、やっぱり痛いー」


「お嬢様、回復魔法をかけますか?」


「ううん、もうちょっと頑張ってみるー」


 マリーが成長してる。これは計算外で嬉しい出来事かもしれん。


「賞金首や空のエリアインで無ければ大丈夫だな」


「そんなこと言ってると来るかもしんねーだろ、勘弁してよゲンタの旦那」


 そんな軽口を叩きあい、俺たちは前に進むべくわずかな時間の休憩を終える。


「さ、アキラの借金が減るように頑張るか」


「おお、アラヌス様ありがとうごぜぇます」


「おう、お礼は女の子を紹介するだけでいいぞ」


 俺が紹介して欲しいわボケが。





 そんなつかの間の楽しい時間は地獄へと変わった。


「マリー下がれ!こっち来るんじゃねぇこの野郎!」


 俺たちはまたしても現れた賞金首に苦戦していた。


 その賞金首は大砲から鉄球を放つ巨人型ロボットだった。


「ゲンタ避けろ!」


 賞金首が鉄球を右手の砲撃から放つ。その黒い鉄球はゲンタを外し地面に大きな穴を空ける。


 鎖についた黒い鉄球はジャラジャラと音を立ててその砲に戻っていく。


「こいつ全然効いてねぇ!どうすんだアラヌス!」


「撤退だ!どう考えても勝ち目がねぇ!」


「分かった!お前ら俺が囮になるからその隙に逃げろ!」


 流石にラクスの街の仲間で追いかけれないはずだ。


「大丈夫かアキラ。いくら相手が鈍重といえど人間なぞ失敗すれば一撃だぞ」


「しょうがねぇ、BA(バトルアーマー)に乗っててもガキには荷が重い」


 わずかなやり取りで真っ先にマリーとカルロスを逃がす相談をする。


「マリー、聞いてたな?今回も逃げていいぞ」


 ラッキーだったな、お仕置きは無しだ。


「だめ、このままじゃアキラが死んじゃう」


「おいおい、俺が死ぬと思ってんのか?」


「うん」


 BAに乗ってても、その顔が歪んでるように見える。


「知ってるか?いい男は死なないんだよ」


「でもアキラ」


「いいからさっさと行け!邪魔なんだよ!」


 当たっても大してダメージを受けてない賞金首にショットガンを放つ。


 マリーとカルロスはアラヌスとゲンタに引っ張られ後ろに逃げる。


「ははは、アラヌスはBA持って逃げれるのかよ」


 そういえばあの時も根性とか言ってたな。


 目の前の巨人に精一杯カッコつけて俺は言ってやる。


「お前と死ぬまでデートしてやるよ」


 どうせなら可愛い女の子がよかったけどな。







 流石に一人生身で戦う相手じゃないな。左手は潰れ、右足も折れて歩きにくいったらありゃしねぇ。


 しかし、魔法かエイリアンの細胞が作用してるのか、痛みは感じない。分からないが今は有難い。


「ほら、狙うんならココだ」


 俺はショットガンを持った右手で俺の頭を叩く。きっちり狙えよ?


 賞金首の大砲が俺を照準に合わせる。へ、本当に頭を狙ってやがる。


「やれよ大将。俺は精一杯生きたぜ」


 その時、マシンガンの軽快な音が賞金首の大砲に幾度となく撃たれる!


「だめー!死んじゃだめアキラー!!」


 マリー、なんで戻ってきた!


「ぎゃぁ!?」


 黒い鉄球がマリーのBA(バトルアーマー)に当たり、彼女は後ろに飛ばされる。


「おいクソ野郎!女の子は大事にしろってママから教わらなかったか!?」


 俺は折れた足と無事な足で走り出し、巨人の大砲を持つ手に殴りかかる。例え届かなくてもうっとおしく感じるのだろう。奴は俺を蹴ろうと足を後ろに引いた。


 グチャともグシャとも聞こえた音が俺に命中する。


「アキラ!お願い死んじゃダメなの!」


 もう真っ暗で何も見えないが、マリーの声だけははっきり聞こえる。


「……お前、……なんで……戻ってきた…。バカ……ヤロウ」


「アキラー!アキラー!」


「しかも……、BAから……降りやがって……」


「だってー!だってー!」


 マリーは泣いてるんだろう。顔が涙で濡れる。


「死ぬときは一緒!一緒なの!」


 俺を抱きしめながらマリーは泣き叫ぶ。


 ああ、子供が死ぬ世界はクソッタレだ。もしも神様ってやつがいるなら。








 どうかマリーを助けて下さい。

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