そらに映るは黒
あれから数日が経過した。マリーから背中を撃たれ、アラヌスは湖に落とされる。カルロスは回復で俺たちをサポートし、ゲンタは寝る。
「今日の目標達成ー」
マリーが喜びを上げる。武器を変えたお陰か、多少賞金首が硬くても相手になるようになった。
「今日で俺の借金は終わった!」
「だめー、足りないー」
え?
「おいおいアキラ、まだ返済終わってなかったのかよ」
「お嬢様から借金とはお主、バカなのか?」
「アキラ様、お嬢様からの借金は危険ですと忠告したのに借りてしまったんですか?」
仲間が口々に俺を非難するが、俺は悪くねぇ!
あとカルロス、それは今知ったぞ。
「今はトサンの気分ー」
「気分で変えるな!」
彼女は笑いながら俺にマシンガンを撃つ。ヤメろ!冗談でもマシンガンはヤメろ!
「さてお嬢様、まだ続けるか?」
アラヌスが筋肉の具合を確かめるように腕を揉む。それに意味はあるのかは知らない。
「うん、もうちょっとやってみよー」
続行らしい。ついでに俺は『お仕置きノート』に書き込んでおく。
「では、こちらに向かってみようか」
ゲンタを先頭に、俺たちは林を進む。できればもっと金になる賞金首がいいなぁ。
「カラスです!」
カルロスが獣人特有の耳を澄まし、上を見上げる。
空の彼方には黒い粒粒が見える。地球のカラスじゃないんだろうなぁ。
「流石にあの数はマズイな」
「ああ、逃げるしかないな。対空手段が少なすぎる」
近接武器の弱いとこね、コレ。
すでにマリーは逃げ出したあとだった。あいつマジか。
「来るぞ!」
カラスの大群は口から銃口を出し、俺達に弾丸の雨を降らす。
「下がれ下がれ!盾の後ろに下がれ!」
仲間を盾で守りつつ、マシンガンを防ぐ。
「いでででで!ツミレにしてやるから降りてこい!」
ハンマーでひき肉にしてやんよ!
「マズイぞアキラ!奴ら仲間を呼びやがった!」
アラヌスが残念なお知らせをくれる。そんな情報いらねーよ。
「偉大なる赤竜様の下僕、リザードマンのゲンタ、参る!」
「うえええ!?ゲンタが飛んだー!?」
足に力を籠め、ゲンタがカラスに向かってジャンプする。
……二メートル程。
「いや、凄いよ?凄いけど意味ないよね。なんでやったの?」
ゲンタはマシンガンは痛くないらしいが、心は痛いらしい。恥ずかしそうに俺の後ろに戻った。
「きっとお嬢様が黒服達を呼んできます!それまでの辛抱です!」
旋回しながら銃撃を浴びせるカラスどもを相手取り、俺は当たりもしないハンマーを振りつつ牽制する。クソ!降りて来いよ!
「アキラ様」
その時、後ろから澄んだ声がした。
本日はここまでになります。ブクマ有難う御座います!
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