ホテルでのひと時
マリーの口調を若干修正しております。
イケメンやろがい!俺のワイルドな笑顔で女の子もイチコロやろがい!
「では、私は今から出発致しますのでこれにて失礼します」
カルロスの言葉に反応することも無く、アシュリーさんはBARを出る。
「アキラ様、僕たちも戻りましょう。あまり遅いとお嬢様に叱られてしまいますから」
「そうだな、俺たちも戻るか」
俺たちは寄り道することなくホテルに戻り、アシュリーさんに会えたこと、配達を依頼できたことを報告するも、途中カルロスの話を聞いてからなぜか機嫌が悪くなった。
マリーは、俺達を叱りつける。正確には俺だけだが。
「いやいや、美人って褒めただけだろ」
「私は褒められてない!」
「はいはい美人美人。マリーはいつでも美人だなぁ」
棒読みで返すと、まんざらでもない顔をする。将来が心配になるな。
「美人のマリーにこれをやろう」
俺はさらにご機嫌を取るべく、ポケットから飴玉を取り出し彼女に渡す。
「これなあに?」
「これは甘くて美味し飴玉だぞぅ、その袋を破って舐めるんだ。あ、袋は食べられないからな」
何度言ったか分からない説明をしつつ、ついでにゲンタとカルロスにも渡す。アラヌス?そこで寝てるよ。
「おお、我にもくれるのか。すまぬな」
「有難う御座います。アキラ様、これ甘くて美味しいですね!」
赤いリザードマンも獣人ショタっ子も、顔を綻ばせて飴を舐める。こうしてみるとカルロスも年相応に見えるな。なでなでしてやろう。
「美味しいねー。あ、カルロスずるい!私も撫でてアキラ!」
「我儘なお嬢様だな」
俺はマリーとカルロスを撫でる。この子は人間だがある意味子犬っぽいな。
「この後の予定は?」
「カルロス、お腹空いたー」
「畏まりましたお嬢様。それでは僕は食事を部屋に運んで参ります」
そう言ってカルロスは部屋を出ていく。ベッドで死んでるアラヌスを除いて、俺たちは雑談を続けた。ゲンタとマリーは飴玉が一日三つ出てくると言ったら、自分のポケットを確認したのは笑った。
しばらくすると、カルロスがワゴンを押しながら部屋に戻ってきた。ワゴンには銀色のカバーが被せており、この世界においてラクスの文明は高水準であるのを改めて確認した。
「皆様、お食事をお持ちしました。それとアラヌスさんには怪我人でも食べられるものをお持ちしました」
気が利く執事だな。でも、アラヌスの部屋で食事はいやがらせだろ?
「食べよー!」
いただきますなんて言葉もなく、皆で食事を楽しむ。執事のカルロスはアラヌスに食べさせつつ自分も食べているようだ。執事と食事は別!とか無いんだなこの世界。
「おお、やはり我には肉一番だな。饅頭や魚など食った気がせんわ」
「そうだな、肉と油は明日への活力だよな!」
「おお、アキラもそう思うか。気が合うではないか」
ガッハッハと二人で笑いあうと、マリーが口を挟む。
「お魚も美味しいよー?」
この世界の魚は骨がちょっと……。
食事も終わり、カルロスに頼んだ酒を飲む。和やかな空気の中俺は鉄のような素材で出来たものを懐から取り出す。
「さあ、ちょっと皆でゲームをしようじゃないか」
「ゲーム?面白そうー!」
「そう、このカードを使った面白いゲームだ」
「よく分からぬが、どんなことをするのだ?」
「そういえば以前、酒場でハンターの皆さま方がやっておられるのを見たことがあります」
あ、それ多分俺達だ。
「ただ遊ぶってのも詰まらないし、ちょっと賭けをしようじゃないか」
「賭けって何を賭けるのー?お金ー?」
「流石にお金はやめとこう」
流石に子供から巻き上げるほど外道じゃない。あ、ムイムイちゃんは成人だからセーフ!
「俺は飴玉を、お前らは明日の飯のおかず一品でどうだ?」
「いいよー!どうせ私が勝つもん!」
俺はほくそ笑んだ。
「KNO!ふははは!俺は次で終わるぞマリィィィ!」
「アキラ様はお強いですね」
「ううむ、なぜか勝てる気がせんな」
「うー、黄色の七!」
「はいそれ当たりー。俺の勝ちだな!」
イカサマで俺は一番に上がった。こいつら初めてなのにすげぇ強い。
「アキラ絶対ズルしてるー!」
「ふふん、エイリアン相手に同じことが言えるかなマリーよ」
「エイリアンを持ち出すのはズルイー」
「我はエイリアンこそズルイと思うがな」
「そうですね、僕たち人類が立ち向かえるのが不思議なほどエイリアンは強すぎですしね」
なんか真面目な話になったな。この世界は思ったより深刻なんだろう。
「さて、俺が連続五回も一位になったので、お前らから明日の朝食のおかずを一品もらい受けます」
「そうですね、賭けとはいえ約束は約束。明日必ずお渡しします」
「もー、最後ぐらいは勝ちたかったなー」
「なかなか楽しめたぞ、今度はアラヌスも一緒にやろうではないか」
それぞれ感想を言い合い、お開きとなる。俺も部屋に戻ろうとすると声を掛けられる。
「あ、アキラ様。お金はいつでもいいですよ」
カルロスはそう告げると、部屋に戻っていった。
ああ、借金あったの忘れてた。
翌日、ホテルの朝食もアラヌスの部屋で食べることとなった。アラヌスはもう怪我が治ったらしく朝食をもりもりと食べている。凄い食うね。
「あ、アキラ。はい、これおかずー」
と三人が俺におかずを渡してくる。そうそう、約束は約束だよな?
全員野菜を渡してくる連携!
本日はここまで
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