閑話:魔法
「魔法が使いたい?」
この世界に来て数日、俺はリリアに魔法を教えを請うた。
「おう、もしかしたら俺も魔法が使えるかもしれないだろ?」
「人間に適正があるのはごく少数よ?魔法の威力はエルフより劣るし」
「それでも使ってみたいんだ、頼む!」
しょうがないと彼女は立ち上がり、一緒にガレキの街を出る。
「魔法はね、気合よ気合」
脳筋みたいなこと言い出したぞこの女!
「うおー!魔法を使うんだー!って思ったら使えるわ」
俺は彼女の評価を下げた。なんだうおーって。
「ほら、変な顔してないでやりなさい。出来るかどうかまずは試してみないとね」
「よし分かった。うなれ俺の小宇宙よー!」
君は、小宇宙を感じたことはあるか?
俺は無いです。
「ほら、気合が足りないわよ!もっとよもっと!」
「うおー!酒は命よりも重いんだー!」
「それは気合じゃないでしょ、それと今お酒飲みたいとか思ったでしょ」
だって気合とかおかしいじゃん?体の中にある魔力がどうたらとかじゃないんだし。
「もう、真面目にやらないなら終わりましょ?」
「はあ、俺には使えないってことが分かっただけで充分だ。有難うリリア」
開始数分で諦めたが、彼女は嫌な顔一つしなかった。良い女だな。
「魔法は才能と種族と運よ、仕方がないわ」
彼女は魔法を使うべくライフルを構える。
「ライフルが杖みたいなもんか?」
「杖?まぁそうかもね。イメージしやすいのよ、これだと」
イメージとな?気合はどこいった。
「水と風はイマイチ使いづらいけど、炎と土は便利なのよね」
と何気なく呟くとライフルを構えた数メートル先に炎が上がり、さらには土魔法により岩が出現する。当たると痛そうだな。
「おー、やっぱ凄いな。しかし水はともかく風は言うほど使い辛いか?」
「だって、突風がせいぜいよ?」
「目に砂でも入れば、エイリアンでも目つぶしになるんじゃないか?」
その発想は無かったと驚き、彼女は風の魔法を俺に向かって打つ。
「目に!砂利が目に!」
某大佐のようになった俺は、彼女をぶん殴るべく鉄パイプを振り回す。
「ふふふ、これいいわね。アキラのお陰で良い勉強になったわ。礼を言うわ」
彼女は笑い声で俺に礼を言った。
この恨み忘れんぞー!




