幻想的な道と街
全員に素敵な告白のお返しに、特大のげんこつを落としてあげた。恥ずかしいやらムカツクやら。
「お前ら、ちょっと左手がもげて気絶した俺に対して悪質すぎるだろ」
「はっはっは、実際もげて無いんだから良いじゃねーか」
BAの腕がもげましたけどね!ああ、金がまた飛ぶ……。
「それより早く出発しましょ。アキラももう大丈夫でしょ?」
生き返ってとか嘘の涙目で言ってたリリアが冷たい目でこちらを見る。その目は飴玉の恨みか早く温泉に行きたいのかどっちだ。あ、飴玉ですねどうぞ。
「BAの腕はワシが持って行こう。アキラは盾を持って行くんじゃ」
「え、カンタ腕持てるの?」と聞くと余裕の顔で腕を持ち、こちらを見た。ドヤ顔がうぜぇ。
「ほら先生、アタシの回復魔法が欲しいならアタシにも飴玉!」
いやいや、もう痛くないんだが。しかし気絶したとき涙目で回復魔法を掛けてくれてたらしく、お礼に上げることにした。美味しいか?そうか、次からもう少し優しくしてやろう。
ムイムイちゃんがこちらを欲しそうに見たので、頭を撫でつつ飴玉が欲しいか聞くと「うん!」と元気に返事されたのであげちゃう!可愛い!
「あれ?そういや俺貰ったことねーわ。俺にもくれよアキラ」
「あ、悪い。今日はもう無い」
ルフがすごく拗ねた。いや酒よりも飴玉のがいいのか?よく分からんな。
俺たちはしばらく歩くと、夕方ごろに温泉の街ロックベルに辿り着く。
ロックベルは今までの街とは違い、道が赤色に光ってなかなか見た目が楽しめる。
それどころか!普通の家とか温泉饅頭を売っている普通の店がある!
「おお、硫黄の匂い!しかも街も凄い。これは期待できそうだな」
「へー、この匂いは硫黄っていうのか。ちょっと俺には合わねぇかもな。初めて来たけどすごいな、この道」
やっぱ獣人は鼻が良いのか、ルフは鼻白む。その言葉、後悔すんなよ!あと皆も初めてのようだ。ハンターなのに色々冒険しないのか?
「取り合えず、BAの修理と宿屋の確保じゃな」
「なら、宿屋で一旦解散ね。先にBAの修理ね」とリリアは事前に場所を聞いていたのか先頭を歩き出す。
無事修理を依頼すると、五日ほどかかるとのこと。どうせのんびりするから問題なし!
その後、俺たちは比較的綺麗な宿屋に辿り着く。やっぱりビルだった。なんでやねん。
「よし、荷物を置いたらあとは自由行動だ。夜には戻ってこいよ」
そんなルフの声聞いて、みな自分の部屋に荷物を置いて自由を満喫するようだ。
俺は荷物からタオルを取り出し、真っ先に温泉に向かうとする。
いつぶりだろうか、楽しみでしかたないぜぇ!




