夢と現実と
「そういやさ、俺記憶喪失なんだがな」と俺は男に言いつつ質問してみることにした。
「ほほう、土に埋めたのが拙かったのかね。それともやはりエイリアンの細胞が脳にダメージを?」
ホラーゲームの化け物みたいな実験を後悔もせず、探求心を優先しやがる。
「夢で見たんだよ。分けわかんねー注射打たれてよ。あげくの果てに目をグリグリ穿られる夢だ」
「ああ、それは現実であり事実だよ。目を潰したのは、細胞による回復を効果を検証したかったんだ
よ。ああ、勿論ネズミで試した後だからね。心配はいらない」
俺と死闘を繰り広げたネズミもこいつの仕業だったのか。
「そうか、あの夢は現実だったか。安心したぜ」
「安心?ああ、目が再生されたことかね。喜び給へ、君は記憶以外全て再生する細胞を手に入れたの
だよ。時間はかかるがね」
「安心したってのは、気兼ねなくお前をこの世から消せるってことだよ!!」
俺は背中に隠していたショットガンをバカに撃ち込む。発砲音とともに男は後ろに倒れ込んだ。
「地球の面汚しが、地獄に落ちろ」
こちらの世界に地獄があるかは分からないが、心からのセリフを吐いた。
「ふー、重い空気でしんどかったぜ。それより大丈夫かアキラ。エイリアンに成ってないか?」
ルフがとんでもないことを言ってくる。誰がエイリアンだ。ソンビゲーみたいになってたまるか。
弛緩した空気は流れたと思ったとき、そいつは起き上がった。
「いきなり撃つのはいささか野蛮ではないかね?」
くそったれ、コイツ自分にも細胞を取り入れたのかよ。
「ハハハハ!ワタシはコノ世界の真理を解き明かす第一号とナルのだよ!」
「何が真理だ!バケモンがッ!」
慌ててBAに乗り込み、バズーカをバケモノになった科学者に当てる。
「ゲームだったら死んでるのにな!」
「ゲームと現実は違うダヨ。知らなカッタのかね、アきラ君」
「現実でも普通は死ぬんだよ!」
段々と科学者の呂律がおかしくなり始め、頭から虫の触覚みたいなものが生える。ついでに右手はドリルだった。なんでドリルやねん。
「気持ち悪いのは好きじゃないのよ!」
リリアはライフルで正確に奴の目を撃ち抜く。アレでも死なないのか。
「バケモンにその足は似合わないぜ!オラぁ!」
ルフはまだ人間の足の部分を切りつけると、見事に右足を一本切り落とした。
「くっ、多勢に無勢ダネ。卑怯とは思ワナいのかね?」
「誘拐したり人体実験してた奴はが言うことじゃないのう!」
カンタがハンマーを振り切って体に命中させる。
「悪党もエイリアンもアタシの前では等しく無に帰る」
割と物騒な事言いながらシャルが触手になりかけていた奴の左手を切り落とした。あと少しで倒せそうだ。
「死ぬのは仕方ガ無い。しかし、一人は寂しいノデネ」
後ろでハンドガンを撃っていたムイムイに右手が伸ばされた!このままだと彼女に当たってしまう!
「させるかぁ!」
盾をムイムイの前に構えるが、奴の伸びた右手は上に曲がってBAの頭を直撃した。
「アキラ!」
皆の声が重なって聞こえた。
奴は本当の意味で最後の力を振り絞ったらしく、そのままうつぶせになって倒れた。
BAの頭って、飾りなんだよ知ってた?(痛覚はあるもよう)




