選択肢はいつだって無難なものを
侍モドキが仲間に加わった!
「宜しくねー。この刀で悪党どもをバッタバッタと切り倒しちゃうよ!」
いやそこはエイリアンにしとけよ。
「改めて宜しくね。多分一か月はこの街で活動予定よ」とリリアが言うと、カンタが「装備もそろそろどうにかしたいところじゃな」とこちらを見ながら呟く。
「アキラお兄ちゃんの服、ボロボロだもんね」
少女から同情されるって、相当ヤバイんですね分かります。
「聞きそびれてたけど、なんで服買わなかったの?」
「BAに乗れば生身の装備など意味なくない?」
無いよね、中身の装備充実させても痛いまんまらしいし。
「でも、BAで入れない所とかあったらどうすんの?」
ああ、そういったこともあるなとう頷きながら「その時は情報を集めてから事前準備するつもりっだった」と返す。
「なら、当分は装備の充実とかね。丁度新しいライフルが見つかったみたいだし」
「ならアキラの装備も変更じゃな」
えー、このままで良くない?BAのが大事だよBAのが。
「ほらほら、お兄ちゃんこれなんかどう?」
ムイムイちゃんのテンションが凄くて、アキラという固有名詞が省かれました。
「いやそれヒラヒラじゃん。どこの貴族だよって感じじゃん」
「これなんか良いんじゃない?アキラにピッタリよ」
リリアが笑顔で勧めてくるのはフンドシだった。それはシャルロットに勧めるべきだ。
「これこれ!これにしようよ!」
偽侍はモヒカンのカツラを勧めてきた。服だっつってんだろ!どこの世紀末だよ!あ、こっちじゃ世紀末だったわ。
「これなんかどうじゃ?」
カンタのおっさんは興味なさげにシャツとズボンを勧めてくる。一番無難で一番ましかもしれん。
「カンタのおっさんのでいいよもう。店員さーん、これいくら?」
俺の装備はボロボロの上下から普通の服になりました!
粘って粘って、それでも高い服を買い替えて銀貨一枚が空へと飛んで行った。
「ふぉー、俺の銀貨が手から零れ落ちるぅぅぅ」
嘆いてると、背中を強く叩かれる。
「ほら、次はBAの整備と装備を見に行くんでしょ!」
叩いた偽侍を睨みつつ、トボトボと歩き出す。BA装備って高けーんだよなぁ。
「やっぱり銀貨は必要だよな。しかし良いBA装備が多いな。なんでじゃろかお侍様」
「シスの街は比較的裕福なの。特にBA関係はこの辺じゃ一番かもね」
服はアホみたいに高かったのに、武器は安いと申すか。十分高いんですけど。
彼女は少し迷ったそぶりを見せ、こう言った。
「あと、これからもお侍様呼びお願いしていい?」
偽侍って呼んでやるよ。




