2
ラザルート様がルーの候補には入っていた。あとは、ジェラール=フェンネル伯爵子息。
だけど、建国際の時に初めてお会いした時、私の直感はラザルート様ではないかという直感があった。
もちろん当日、ジェラールさまともお話しさせていただいたが違和感があったからだ。
「建国際ぶりですね、ラザルート様。エレノアール侯爵家末子、シャーロット=フォン=エレノアールでございます。ライラック様とは幼少期より仲良くさせて頂いております。」
「久しぶりだね。ジェフリー先生もお久しぶりです。」
「・・・あぁ。」
「どうされました?」
「いや、ロッテがいいところのお嬢さんだとは思っていたけど、エレノアールって領主様じゃねぇか!」
「ふふん、実は領主一家の末っ子です。」
「あぁ、だからか・・・・。」
なんてどこか納得した様な表情をされた。
何が“だから”か??キョトンとしていたが大人の事情があるんだろう。と思った。
「シャーロット嬢は今日はあどうやってきたの??」
「王城から馬できました。」
「ふはッ、馬。相変わらずお転婆だね?社交界の噂は当てにならない。」
「転移魔法はまだ練習中なので。」
「ふむ。王城・・・・・オステンの姫君の話し相手でかな?」
「はい、そうです。」
「じゃあ、王城へ帰ろうか。」
「え?」
「ジェフリー先生、彼女がロッテだとは間違いないので、このまま王城へ戻ります。また今度ゆっくりきます。」
「あぁ、わかった。」
「じゃあ、帰ろうか。」
「え?え?」
「あ、護衛の方は僕の護衛から連絡が入っているから大丈夫だよ?」
エスコートされるように、手を握られれば転移魔法陣が展開される。
混乱している間に転移魔法が発動されて、気がつけば王城のラザルート様の執務室に到着した。
「お茶を準備をしよう。」
エスコートされて、ソファに座られるとテキパキとお茶の準備を始めた。
そしてあっという間にお茶会の準備ができて、ドアは少し開けられたまま会話は開始された。
「シャーロット嬢は、ライとの仮婚約を解消するつもりなのかい??」
「んっ、はい。そうですね。お互い初恋の人が忘れられなくて、思いを伝えてから考えようと話してます。」
「自惚れかもしれないけど、“ルー”を探していたのは、初恋の相手だから??」
「・・・グイグイきますね。そうです。ルーは私にとって初恋の相手ですからずっと探してました。」
ラザルート様の質問に答えながら、紅茶を一口飲む。
初恋が実る確率は1%だけれど、ルーに関しては気持ちをはっきりさせたかった。
だから、ヴェラを使って調査をしていたけれど、今の今まで見つからなかったのはもしかして・・・・。
「ラザルート様、普段疎外認識魔法使われてます?」
「あぁ、使ってるよ。身内にしか本来の顔は見せていないし、エレノアール家だと侯爵家の人間しか知らないよ?あとは僕に似たようなぼんやり認識するくらいかな?シャーロット嬢とは建国際まで会う機会が表向きはなかったから、疎外認識が発動された状態だったと思うよ。」
「そうですか。わかりました。ラザルート様にお願いがあるのですが、ぎゅっとレオお兄様がしてくださるようにハグしていただけませんか?」
「それで何かわかるのかい?」
「わかります。少なくとも私の気持ちとしては。」
そう頼めば、レオ兄様がやってきた。
「シャル、そういうのはどうかと思うぞ??」
「レオ兄様達に感じているものと違えば、はっきりします。」
「レオがいる状態で試すのが一番いいだろう??安全面的にも。」
「はぁ。まずは兄様とぎゅっしよう。」
と言われ、いつも通りぎゅっとハグしてもらう。
兄様からのハグは、安心感と甘えたい気持ちが出てくる。続いてラザルート様。
初めに感じたのは心の安堵、懐かしさ、そして溢れんばかりの好きという気持ち。
ボロっと思わず涙を流してしまい、ラザルートさまから離れ、レオ兄さまの方へ行き再び抱きつく。
そこでやっぱり思ったのは、ラザルートさまに対してだけ特別な好きだという気持ち。
「グス。ありがとうございます。よく、よくわかりました。」
兄にハンカチで涙を拭われながら1人納得した。




