想いを近づけた
スニオン商店で私は、ライラックの多い花をモチーフにしたタイピンと、ライラック色の無地のハンカチとライラック色に映える色の刺繍糸を購入した。
王家の紋章とイニシャルを刺繍して渡そうと思ったからでサイズ的にはさほどお大きくわない。
なのですぐに完成するだろうと思ったのだが、その一式を購入した私に対して先程からシャルがご機嫌なのだ。
「ふふ、メリーって幼少期からライ様の事が大好きね?」
「ふぇ?!」
「あら、違う?」
「それをいったらシャルもじゃない。」
「まぁ、そうですわね。でもメリーと同じ“大好き”ではないと感じておりますわ。」
ニコニコと笑みを浮かべながら聞いてくる。
西地区を色々と見て回ってお茶をしようと言う話になったので、現在マリーとアルマを交えて4人でお茶を楽しんでいる。
嫌がる2人を主人命令ということで座らせたのだ。
ちなみに護衛の4人も交代で休憩を取るように伝えている。
なので、近くの席で同じようにお茶をしている体で護衛を続けてくれている。
「・・・・諦めが悪いだけよ。」
「いいと思おうけどね??私たちが本婚約を結んでいない理由は、《《そういう理由》》が大きいから。」
自分の気持ちを認めるとシャルがそういった。
「え??そういう理由とは?」
「んー、何ていうのかしら、恋や愛っていうのは大きくならないとわからない。って事。私が久しぶりに生まれた六侯爵家の娘というのがまず前提として大きいのだけれど、基本的に王家に嫁ぐのが前提になるの。ライ様と仮婚約なのはたまたま同じ年齢だったから。私は人探しをしているし、ライ様もご自身の気持ちと向き合われてるし、難しいところではあるけど、私とライ様が結婚する確率って50%にも満たないわ。お互い想い人と結ばれる可能性があると思っているから。」
「どうしてそこまでの自信が?」
「これは、もう第六感というか直感的なものかしら?出会った時にわかるとお母様もいってたし、フレイアス王国の人間は恋愛、将来の伴侶となる人間に対しての直感は正しいの。だから、成人した今だから分かったことだけど、ビジネスパートナーとしてはライ様は最適ね。政略結婚でも別に構わないとは思うけど、それはお互いの直感が外れた時になる。2人して直感を外すってことはないだろうから、私とライ様が結婚する確率は現時点で50%以下って事よ。だから、私はライ様が他の令嬢から告白をされても何とも思わないけど、気持ちをはっきり告げられてもしつこい令嬢に対して牽制しますけどね。」
「そういうものですか??」
「フレイアス王国では珍しくない事ですよ、メリッサ様。」
と、同意するマリーさんの言葉に、正直長くフレイアス王国とは関わってきたけれど、驚いてしまった。
「基本的にフレイアス王国の王族は女系、六侯爵家は男系。なので次代の王族と侯爵家が王子と候女がいることが珍しいのです。なので女王の時もございますし、今みたいに王が後を継ぐこともございます。色々と制約はございますが、侯爵家の娘というのは国の保護対象に入る。だから皆シャーロット様に対して甘いモノだと思っていてください。そこに恋愛感情はありません。基本的に。です。第二王子殿下に関して、シャーロット様に関しての感情は女兄弟に向ける感情が一番近いでしょうね。家族に近いです。」
と追加でマリーが説明をしてくれた。




