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食堂を出た後、部屋に戻ろうとしたのだけれどお忍びで街へ行くような洋服を持ってきていないことに気が付いた。
どうしようかと悩んでいると、シャルが貸してくれるとシャルのお部屋にお邪魔することになった。
シャルのお部屋は王族居住区内の一角にあった。
警備上の都合で王族居住区に部屋があるという。
シャルの侍女であるマリーさんは学園にいる間に何度かお会いしたことがある。
マリーさんは私の侍女アルマと同じ伯爵家のご令嬢で、年も近いこともあってすごく仲良しである。
準備していただいたのは、白のリボンがついたブラウスに紺色のハイウエストのスカートで、シャルも色違いの格好をしていた。
髪の毛の色は在学中と同じオレンジ色に変え、瞳の色もコバルトブルーに変化されていた。
「メリーも髪色だけでも魔法で変えましょう。ラベンダーの髪の色はオステン王家の色ですもの。」
「そうですわね。何色がいいでしょう?」
「ありふれた色はブラウン系でしょう?・・・・マリーいつもの色にしてくださいな。お洋服にも合いますし問題ないわ。」
シャルの一言で私の髪の毛色はキャラメル色に変化した。
「ライ様と同じ色ですね。」
「えぇ、お揃いですわ。」
にっこり微笑まれたシャルは嬉しそうに同意をして、そのまま馬車で学園まで行き、そこから徒歩で西地区へ向かうことになった。
マリーとアルマは少し離れた場所からわらしたちの後ろをついてきている状態で、シニオン紹介のお店に行きましょうと話はまとまり、支店の方を目指した。
「いつもライ様の誕生日プレゼントを選んでいるよね。」
「幼馴染ですもの。それに私はメリーにもちゃんと選んでプレゼントしていたのよ?2つプレゼントがあったでしょう?」
「・・・・・確かに。私の国では警備上、西宮あ、王女宮に承認を呼んで選わ。」
「初めは私も屋敷に商人を呼んでいたのですが、勉強も兼ねて実際にお店で見て選んでいる。まぁそういったプレゼントは、六侯爵家のお兄様方とライ様だけですけど。今年はラザルート様にも初めてお会いしたので、プレゼントを直接選んでみようと思ってるの。」
「王太子殿下には、ノアお兄様にご確認をしないといけないわ。」
「メリーの場合は、外交問題がありますものね・・・。」
「さすがに隣国の王太子殿下へ、気軽に自分が選んだプレゼントをお渡しするのは、関係性にもよりますが問題があるかと。」
「私も今年初めてですので、ドキドキしているの。私も知り合ったばかりだけれど、どこか懐かしい感じもするから勇気を出して渡してみようかと思うわ。」
「シャルでも知り合って間もないののですね。」
「えぇ。私は、ライ様の仮婚約者として育ってきましたから。それに王太子殿下はお体が弱いと言われておりましたもの。それよりも、ライ様は最近はピアスを集めていらっしゃいますから、そのあたりが狙い目ですわよ?」
シャルにそう言われて、心臓が跳ねた。
シャルは、私甘い。
それはライ様もだけれど、今更ながら仮婚約者であるライ様に私が誕生日プレゼントを渡すことは嫌ではないのだろうか?
・・・家族ならまだしも、幼馴染でも一応婚約者なのだ。
私だったら“嫌”だな。
と率直に思ってしまった。




