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城下町へやってきて一番に向かったのは行きつけのお店。

品揃えが豊富で、身内へのプレゼントはこの店で購入している。

領地に戻ってきたのだから、屋敷に呼び寄せれば良いのだろうけれど、実際に見て購入したいと私は思うのでこうやって変装をして買い物に来ているのだ。

フレイアス王国で一番大きな商会の支店ではあるが、質はよく、価格も優しい。

アクセサリーコーナーで、ライさまとラザルートさまへのプレゼントを吟味していると、階上より声をかけられた。


「あれ?|先輩??」

「あ、」


声をする方を見上げれば、ココア色の前髪を斜めに切り揃え、ラフな格好をした男性が立っていた。


「なんでバレたのでかしら???」

「シニオンさまでしたら仕方がないのでしょうか。」

「・・・まぁ、そうですね。」


荷物を置き階段から降りてきた、シニオンは“何かお探しでしょうか?”と、さりげなく聞いてきた。

そのまま、奥の個室へ移動をした。

他にもお客様たちもいる為、ここで話すのはあまりよろしうないと判断したのだろう。

その辺りの配慮もきちんとできている。

さすが時期商会長である。


「すみません、狭い部屋で。」

「いいえ。構いません。それよりよく分かりましたね。」

「先輩は他のお客様と雰囲気が違いますし、何より、生徒かいでの引き継ぎで関わることが多かったですから。」

「それもそうですわね。エレノアールの支店にいるのはなぜ??」

「私も仕事の一環で、各支店からの報告書は上がってきますが私は実際に見て判断をしようと考えているのです。

ですから月に一度こうやって各支店に顔を出して何が人気なのか必要なのかを考えて、各支店の商品展開を考える仕事の一部を手伝わせていただいているのです。」


ある意味後継者教育の一部。ということだろう。


「では、シニオンさま、ピアスとカフス。この店舗にあるモノを見せていただけますか?」

「かしこまりました。色などご希望はございますか?」

「そうですわね・・・・・、ライラックの花のデザインで色もライラックを思わせるものを。カフスはシンプルですが、コバルトブルーのモノを見せていただいてもよろしいでしょうか?」

「はい。少々お待ちください。」


シニオンが部屋から出ていった後、ふうとため息をつく。


「デザインどうしましょうか。シニオン商会であればオーダーもできますわよね?」

「えぇ、可能でございましょう。」

「まずは、ライさまへの誕生日プレゼントを探しましょう。次にオーダーするとなれば婚約者に渡すプレゼントになりますよね?」

「そうなります。お嬢様が仮婚約者から本婚約をされる方へのプレゼントは必要となります。」

「そちらは今回の“ルー”探しが完了したら決めましょうか。」

「かしこまりました。そのように旦那さまへもご報告をしておきます。」


シニオンが戻って来るまでの間に、そのような話をした。

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