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医務室から出ようとしたタイミングで、ライとマリーがやってきた。

先ほどの件の事情を聞いてくれたのだろう。


「兄貴ちょうど良かった」

「ライ、口調。マリー、シャルの事を頼んでもいいかな?」

「かしこまりました。」

「レオは俺についておいで。」

「はい。」


イライラしているライを落ち着かせて、マリーにシャルの事を任せた。


「それで?医務室にマリーがいるが一緒に聞いてもらうかい?」

「いや、胸糞悪いから聞かなくてもいいだろう。マリーからシャルに言いつけると脅されたし・・・・。生徒会室へ行こう。あそこなら情報は漏れない。」

「そうだね。」


そのまま2人で生徒会室へ向かう途中騒ぎを聞きつけたジェニーが医務室に向かっていて、シャルがめざめたら全員帰宅するように伝える。

生徒会室に着くととりあえず、レオが紅茶を淹れてくれた。

ガサゴソと戸棚を漁り茶菓子まで持ち出してきたレオと、3人で応接椅子に座る。


「ん、相変わらず、レオの淹れてくれるお茶は美味しいね。」

「母上指導の元だからな。」

「アルもあの見た目で美味しい紅茶を入れるね?それで?話を聞こうか。」

「んんッ。」


イライラを落ち着けるかのように茶菓子を食べていたライに話しかける。

紅茶で口の中のものを押し流したのだろう、ケホッと咳払いをした。


「まぁ、具合の悪かったシャルが医務室に向かう途中に絡んだ結果シャルの体力が持たず倒れたって感じだな。

見ていた生徒によると、シャルの口調も少し強めだったが、相手をほぼ無視・・・・まぁ会話が入ってきてなかったと思われるが、それに対して相手が逆上して突き飛ばした感じだ。」

「そもそもの元凶は?まさかまだ魔力が低いだのというくだらないことじゃないだろうね?」

「そのまさかだよ。俺と仮婚約が解消されないし、婚約もしていないからもしかしたら・・・?と考えてるんだろうな?スニオン伯爵家では。俺はお断りだがな。」

「シャルと仮婚約の状態から先に進めないのはなぜだい?」

「んー俺もシャルも人探しをしているから。幼少期にあったきりで、それが初恋なのか未だ好きなのか分からないから、それをはっきりさせた上で話を進めようということになってる。父上には話を通しているし、侯爵も仮婚約に関しては了承しているはずだ。」

「レオは知っていたかい?」

「いえ。まぁシャルが何か言い出したんだろうなとは思っていましたが。」

「スニオン伯爵家には父上から伯爵に再度断りの連絡を入れてもらおう。」

「それが一番いいね。誕生日に災難だったね。」

「んー、この後の儀式は俺とジェニーが城に向かおうと思う。」

「シャルは残念がるな。」

「体調がすぐれないのは仕方がないだろう。納得するさ。」


レオの一言でシャルの件は王城に持ち帰ることにして、もう一つの用事を済ませる。

本当は王城で渡せれば良かったのだろうが、パーティなどが始まる前の今のタイミングが良いだろう。

ライへのプレゼントは魔石で作ったピアス。

デザインや石は毎年変えてはいるが、ピアスという品物自体は買えていない。


「はい。お誕生日おめでとう。」

「兄貴ありがとう。」

「今日はシャルがいないから、パートナー強奪戦が開始されそうだな。」

「ウゲー。そしたら俺ジェニーとだけ踊って後は兄貴達と一緒にいる。ジェニー以外ならメリーと踊るよ。」


面倒だというような表情をしながら、シャル以外の名前を出す。

メリーというと、オステンのメリッサ皇女のだななんて思いながら、小さなお茶会は終え、シャルの顔を見てから王城へと向かった。


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