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運命の歯車

ライ様が一番早いだろうがそれまでなんとか凌ぐしかない。

目の前にいるのはがっちりと鍛え上げられた体格の男。

顔は布で覆われていて目元もあまり見えない。

男はダガーを取り出し特に装飾もなくシンプルでどこでも手に入りそうな代物だ。

相手の武器を奪うというのも考えたが、相手はプロだ。

そんな相手に攻撃を仕掛けなんてことは自殺行為だ。

どこから侵入したかなんてこの職業につく人間のに関しては聞いてはダメだ。

ジリっと間合いを撮りながら相手がどう動くかを観察する。

神経を張り詰めてないと一瞬にしてヤられる。

相手が踏み込んで間合いを詰めようとした瞬間横から水球が現れた。


「シャル!!!」


ライ様が一気に距離を詰めて攻撃を仕掛けた。

撃ち合いをしていた相手はライ様の姿を捉えた瞬間、男はダガーを鞘に収めてそのまま壁を登り校舎外へと姿を消した。

と同時に頭上に現れたのは水のカタマリ。

風船の音ように浮かぶそれは私の元へ向かいそして弾かれたところで風船が割れるようにして消滅した。

そして魔力を失った水はそのおまま落下してバシャ!!といい音を出しながら私とライの2人はずぶ濡れになった。


「これ、ライ様の水球ですか?」

「いや、俺の魔力ではないな。まぁとりあえず乾かすか。」


ついでにに風の魔法の応用で温風を作ってくれて私とライ様の周りに風が発生をさせ、ずぶ濡れの制服を乾かしてくれた。


「ひとまず生徒会室へ戻るか、一応乾かしたがこの大事な時期に風邪を引いたらいけないしな。」

「このことは、このことを兄上に報告をあげるか。」


そう一言を言いながら、抱き抱えた。


「・・・・ちょっと。」

「立っている奴の意見は聞かないぞ?」


図星を刺されてコツンとおでこを合わせて盛大にため息をつかれた。


「怪我がなくてよかった。」

「相手の力量くらいはわかっているので、必死に逃げましたから。」

「当たり前だ。いくら武術を幼少期から叩き込まれているとしても、自分の身を守るのが最優先で教え込まれただろう?」


ライ様はジャケットを着せられて軽々と抱きかかけられ生徒会室までの道を歩いていく。

周りの視線が気になるところだが、ライ様のジャケットを着ているのもあって何かあったのは分かりきっているし、私とライ様は爵位だけを見ても上位貴族と王族。

深く聞かないのはある意味マナーである。

生徒会室でシャワーし照に放り込まれて温まってこいと、厳命された。

先程の水球で冷えた体を温め一応予備の制服に着替えた。

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