僧侶の遺した日記 23 「魔神戦」
魔神エィトロ……説明を受けても信じられない
魔に類するモノが女神の加護を……?
「ご存じかもしれませんが。かの魔神エィトロは女神の加護を保有しており。神官職以外の攻撃は受け付けません。」
「ふむ……。何か抜け道はないのか?我々に攻撃しているのなら業が貯まり加護が外れるのではないのか?」
「何故かエィトロの攻撃で業は蓄積していない様子、どういう事なのか全くの不明です。神官職は戦闘に特化した職を修めたものは極々少数……。ゆえに1000年、あの門を突破した者はおりません。ただ、今回は厄祭の直後、やつも消耗しております。呪いも今放てるかどうか。チャンスではあります。」
厄祭……、生存率0%と言われる……。私たちが旅立った時は10年以上先で、ここの門をどうやって突破するのかと思っていた。やはり……かなり時間が経っている。
「王都の騎士殿と交流があったと聞きます。彼はパラディン、女神の加護持つ数少ない戦闘職でしたので……この場に居れば1000年の悲願も達成出来たでしょう……。」
「なるほど、あの坊やが勇者について行くと言ったのはここのためだったのもあるわけか……。つまりあいつが居ないとなると……。」
……私がなんとかするしかない……。
「今神官職は砦全体を通しても司教様しか……。如何に砦の精鋭といえどエィトロと相対して生き残れる程の猛者はもう全て厄祭で死亡してしまっております。」
「いえ、お心遣い感謝します。僕たちでなんとかします。」
「そうだな、まぁ弾除けくらいにしかならんものを並べても死体が増えるだけだしな。」
「そうですね、なんとか、、、行きましょう。」
勇者、魔女……。三人であの魔神を倒せるだろうか。
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魔王門前
「なんだあの腹の出たキモいのは、あれが魔神か?」
「見た目に騙されないようにしないと……。」
「だいじょうぶ……だいじょうぶ……。い、行きます。」
眠っていたのだろうか。私たちが近づくと目を開け、ジッとこちらを見つめてくる。
「まぁ、本当に効かないのか試させてもらおうか。」
魔女が火球や光線を次々に魔神へと放つ。全て防がれているだろうか……?あまりの衝撃に煙があがり魔神の姿が見えなくなる。
っと、煙の中から一瞬で勇者に掴みかかる。勇者も自身の剣で対抗しようとするが加護のため届かない。
「くっ!この!」
ドス!ガス!!
何度も魔神に向かって全力でこの砦で貰ったフレイルを振り下ろす。……全然効いてない……?
魔神の手に邪悪な魔方陣が浮かびあがる。
呪い?!もうそんなに回復を……?狙いは私だろう、呪い返しの呪文で対抗しよう。そう思案していた所だった。
きっと私、そう思っていた。
ニタニタと笑う魔神は
魔女に向かって呪いを放った
咄嗟に体が動き
私は魔女の代わりに呪いを受けた
その時の事は
思い出したくない
苦痛にまみれていた
痛災の呪い
自身は50年、一定範囲から動けなくなる代わりに放った相手の痛覚神経の全てを刺激し続け発狂死させる呪い。




