御伽噺の始まり
終焉の魔女の伝承ははるか未来。
神話となるには穢れて堕ちて、ひっそりと……語り継がれた。
私の才能は圧倒的な精度と速度らしい。
深翠さまを上回る射程距離と精度、早打ち勝負なら誰にも負けない速度。
信じられなかったが……感知不能距離からの狙撃で天使を射抜いた時。
深翠さま、賢者さまとの早打ち模擬戦で100戦全勝した時……。
自分の才能を認知した。
魔女さまは色々な事を教えてくれた。
マナとエーテル。マナが異質である事。
女神と魔族。女神さまの真実と魔族に起こっている不幸。
竜と魔王。造られた神々の末路。
天使。竜種と呼ばれる者への異常な執着。
この世界は球体である事。空に浮かぶ月の伝説と世界の真実。
東方の桜。東の魔王。
南方の魚。デザート!スイーツ!パラダイス!!
西方の竜種。自身の本当の生まれの手がかり。
ダンジョン最奥部、更にその奥、真の最奥部に坐す深淵の魔物。
その研究に生涯のほとんどを捧げていた、偉大な魔法使いの話。
深淵の魔物に取り込まれていた時、自身と魔物で生み出した。八体の異形の話……。
数ヶ月、深翠さまの生家にて研鑽を積んだ。
暖かい陽だまりの時間、かけがえのない時間を過ごされた場所なのだろう。
大事な場所に……連れてきてくれた事がたまらなく嬉しかった。
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…………うん、準備万端……かな?
手に持つ大きな金属の杖、黒く靡く綺麗な髪に、ピッタリ似合う帽子にマント。腰には小さな枝木の杖……、両手袋には深翠と漆黒に煌めく魔晶石が1つずつ。
滅びた村に、女が1人。
「何をしている?ククッ、怖気づいたわけでもあるまい?」
「…………どうした?置いてゆくぞ?」
「んーん!なんでもないです!!」
お会いした事はありませんが……魔女さまのおじじ様……!行ってまいります!!
魔王が勇者に倒されました。
陽だまりから夕闇へ、想い継がれて進みゆく
小枝の杖
「これ?杖ですか?小さくて可愛いですね」
「あー、ここに引き取られてすぐ、練習用にって、おじじ様から頂いた物だ。そういやここに置きっぱだったか。欲しければやるぞ」
「大事な形見そんな扱いでいいんですか?!でもでもやったー!ありがとうございます家宝にします!!」
小枝の杖から魔法を放ちながら喜んでいた。
「………………あの杖……小さいが生命の樹では?おじじ……何者だったのだ?」




