見捨てられた村の戦士 6
勇者たちは賢者も加えて魔王城に行くそうだ。
遠目に見える魔王城……あそこに……
ッッッッゴッ!!!!
物凄い地鳴りと光だった……。魔女の魔法だろうか、力技で魔王城の結界を破壊するとは…………聞いた事がない。
……赤みを帯びたいかずち……。神々しく光るその様に、俺は魅入られてしまったのかもしれない。
いかずちを見て数日、もう魔王は倒されたのだろうか、それとも……全滅してしまったのだろうか……どちらだろう。とぼんやりと考えながら村の周辺で食料を探している時だった。
勇者が誰かを抱え、僧侶、賢者と共に帰ってきた……あれ……。魔女さまは……?魔王と刺し違えたのだろうか。
「…………魔女は……僕たちを逃がし……砦ダンジョン最奥部の更に奥から現れた謎の魔物に……殺された……」
「どうして……、結界は破壊したのにダンジョンに……?」
「……賢者の情報だ。王都の姫があのダンジョン奥に幽閉されていると。……幽閉は事実だった……」
メイフィスと賢者が何やら話している。
「姫を安全に王都へ運ぶため、ここに転送魔法陣をしきます。安全を担保出来る程の陣には流石に数日を要します」
また勇者パーティは少しの間滞在するようだ。
……助け出されたという姫……どうして……こちら側に?1000年、魔王門は破られていないと聞いていたが…………なんだろう……何が起こっているんだろう……。
勇者は妻となった僧侶を気遣っている、姫は意識はあるようだが、衰弱もしているのかグッタリとしているようだった。
この胸のモヤモヤとしたものは……彼らについて行けば分かるのだろうか……。
数日後
賢者は姫を連れて王都へと一度帰還するそうだった。俺はメイフィスさまに相談する事にした。
「そなたが今やこの村一番の勇者、同行したいのであれば、誰も止めはせん、むしろ、力になってやった方がよかろう。魔女亡き今、魔王討伐は彼らだけでは厳しい。ついてゆけば、その胸の疑問も晴れよう」
メイフィスさまも、村の皆も快く送りだしてくれた。俺は……勇者へ伝えに行く。
「君が……そうか…………心強い、賢者が居なければ、君をダメ元で誘おうと思っていたんだ」
私が魔女の生きているうちに同行を願い出ていれば、魔女は死ななかったのだろうか……。
私は……行こうと思う。胸のモヤモヤを晴らしに……。
忘れられ、見捨てられた勇者の村。
その村一番の戦士、女戦士の加入。
魔雷
深翠の魔女の最大最強の呪文。
魔王門の一戦以降枯渇気味の魔法力では一撃放つのが精一杯であった。




