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勇者は魔王を倒しました  作者: 匿名記号
勇気の章

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31/102

勇者の妹だから

父から逃げた。母から逃げた。娘から逃げた。


逃げ出した先に、楽園があると信じてた。

どしゃあ!

 何かが落ちた音がした。


「……っつー!!飛行する魔力もなくなるとは……流石に無理しすぎたか……」

 魔女さまだった。

「そっこーで魔人、ぶっ殺して来たんだけど、僧侶……だめそ?」

 ……私も、兄様も黙って項垂れる。


 魔女が僧侶の前に座り込む。


「お前……死んだのか?1000歳手前のおばあちゃんより先に逝くやつがあるか……?こんな事になるんだったら、おじじ様に言われた通り、賢者になっとくべきだったかなぁ……。他人を癒したい〜なんて、、、まさか、この私がな……ククッ」



 この方法しかないと思った。



「あの!……おにい……ちゃん。お兄ちゃん。勇者の妹です。私。今更だけど、妹です」



 …………あぁあああ、兄様、物凄く驚いてる、魔女さま……も?あれ……瞳…………綺麗な翠……。


「あ、ぇ……と、ごめんなさい、私、治癒の魔法、制約……で、自分だけにしか使えない事にしちゃってて……、だから、僧侶さま、上手く癒せなくて、ごめんなさい」

「いや……いや……そんなこと……大丈夫だ、大丈夫だよ?どうして今ここでそれを話したんだい?」




 逃げた先に……




「あのね、あの……覚えてて欲しくて。勇者の妹が、世界を救う勇者のパーティを救ったって」

「それは……」

「よせ勇者、覚悟を決めた、いい女の顔じゃないか。初めからそれくらい堂々としてれば第一印象も変わったというのに……」




 楽園なんてなかった。

 でも、勇気を出して、逃げ出して




「最後に一緒にいられて良かったよ!大好きなお兄ちゃん!!」




 本当に本当に良かった。




魔王門前の魔神戦、3戦中1勝2敗。


勇者パーティ2人目の犠牲者、穢れた修道女、勇者の妹。

修道女の制約で得られたもの

設けた制約はあらゆる呪文を自身にのみ使用

得られた呪文は

死者蘇生

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