勇気の代償 6
戦いはすぐに終わりました。
勇者さまが命懸けで作ってくれた魔神の隙、私は攻撃を外しました。
「あぁ…………ああああああああああ!!!ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」
「いぃ……大丈夫、だい……すまない、魔女……撤退しよう」
「…………チッ」
薄緑色の暖かい陽だまり。刺し込むような鋭い目線で、私は刺し殺されるんじゃないかと恐怖した。
血が…………止まらない……。
何の役にも立たないなぁ私、自分の傷を癒すために覚えた魔法……才能のない私は……制約を設けた……。治癒の魔法は……自分に限ると。。。
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
………………でも…………これで……。
「ははっ ゆうしゃ しにそうじゃん」
全身の毛穴が泡立つようだった。昨日……次の一呼吸で死にそうだった彼女がいるはずがない。
「そ……う、、、。ごぼ、ごほ」
口から喀血してる……もう。
「だいじょうぶ だーいじょうぶ こんなの すぐだから わたし に まっかせなさーい」
見たことも無い魔法だった。優しく優しく抱き抱えられたような暖かい蜜柑色の光、勇者に施してる魔法のはずなのに、余波で私の擦り傷まで治っている。
すぐに起き上がり僧侶を抱き抱える勇者。
「しなないよ ゆうしゃ は わたしが……」
涙が止まらない。
あぁ……私はナニに祈ればいいのだろう
私の役目……どこだろう……。
勇者パーティ、2人目の犠牲者の出た日。
焦りと苛立ち
何が天使殺しの魔女だ……何が……魔族殺しの魔女、同族殺し、人殺し、人喰い、、、
人を手にかけた事なんて……なんだこれ、枯れたと思ってたのにな。
何が1000年生きた魔女だ。情けない。
呪いで死亡した者は……教会での蘇生も叶わない。
まだ、間に合うだろうか……私の全てで、届くだろうか。




