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深翠の魔女 2
天使が怯える翠の魔女。
深く、儚い、翠色。
今でも思い出す
納屋で家畜の世話をしている時、声を掛けられた
振り向くと、緑色のとんがり帽子のおじいさんが立っていた
綺麗な瞳だった
白みがかった綺麗な緑の瞳
そう、1度だけ東方の商人が持ってきた着物の色
白緑
私、私の目をしっかりと見て、ニコニコと笑うおじいさん。
「君は魔法使いに興味があるかな?綺麗な翠の瞳のお嬢さん?」
私は魔法の才能があるらしい、両親も口減らしになると賛成だった。
迷うことすらなかった。
気がつけば街を出て、魔法使いの住む村のはずれ、大きな大きな木の洞の中に居た。
拍子抜ける程の生活だった。
朝日と共に起きて
ゴーレム達がお世話してくれる。
なんだこれ
私は夢を見ているのだろうか
魔法の修行は過酷なものだと知っている。
私は騙されてしまったのだろうか?
大切な大切な言の葉。
勇者の産まれる遥か遥か昔のお話、勇者の魔女の陽だまりの話。
魔女の日記
産まれてから二度目だった。
深翠の魔女と呼ばれてからは初めてだった。
私が貴方を守るから。




