ネギセレクション...No.1【林 めぐみ】前編
「ちょお〜えぇか?」「ひぃ!?」「...嘘やん」
話しかけただけで怖がられた。そう思ったのだろうが女子にとって普通に男子は怖い。
だが...この後小陽がどうするのか興味が湧いたので、そのまま観察する事にした。
「怖がらんと聞いて欲しいねんけど?」「な、何よ?」
「永峯さんってどんな人?」「...はっ?」
(は?って私も思うわ!)
思わず心の中で林さんに同意したが、ソレは恵子も同じみたいでウンウン頷いている。
因みに今小陽が話しかけている【林 めぐみ】はネギに付き纏わられ、去年一時的に登校拒否していた。
「なぁなぁ...めぐみんって呼んでえぇ?」「はっ?」
「いや、何で同じ〝はっ?〟やねん!?」「ひぃ!?」「嘘やん」
(コントやん...「はぁ?」と「ひぃ!?」しか言うてへん)
「続けて〝ふぅ〟〝へぇ〜〟〝ほっ!〟って言うたら完璧やん」
「ぶっ!沙織...急に笑わせないでよ」「...(キッ!)」「ん?」
アカン...前回頑張って関西弁を封印出来たのに、その反動が来てしもた。
まぁそんな事よりも
「林さん?どうして私を睨むの?」「...そ、ソレは」
私が話しかけると、今睨んできたばかりの人とは別人のような態度で視線を外す。
「そんなん急にボケ方指導するからやん。なぁ?」「へ?」「ほ〜!〝ふ〟を飛ばすとは捻りは出来たやん♪」「ひぃ!?」「天丼もデケた♪」「ソコは〝嘘やん〟じゃないんだ」「ナイスツッコミやで!お恵はん」
すると小陽が場を和まそうとするが、却って逆効果だ。その証拠にまた怯えている。
小陽の方は天然扱いしようとしているみたいだが、止めた方が良いと思う。
私が恵子に視線を向けると
「林さん?後で時間ある?」「...分かった」「ありがと」
私の意図を汲んで林さんに声をかけた。後で...と言ったのは、もう休憩時間が無くなるからだ。
小陽を置いて席に戻ると「置いてかんといて〜や」と言いながらヤツも席に着く。
「やっぱ東京モンは話し辛いわ」
「じゃあ話しかけないで」「さおリンちゃうやん?!」
席に座るなり愚痴る小陽が五月蝿いので軽く突き放すも、コイツは懲りないので結局雑談が終わらない。
その後さおリン呼び止めてとか、恵子は何で平気なんとか...他愛もない事を言いつつ
(お昼休みは、学食かぁ〜)
林さんに合わせて初めて使う事になる学校食堂に、私は緊張しながら次の授業を受けるのだった。
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