懲りないやつ!
「永峯さん」「はい?」
呼ばれて振り向けば、やっぱりソコには担任が居た。
「何ですか?」と、私は見当がついているにも関わらず聞き返すと
「何ですか?ではありません!例のプリント...アナタだけ未提出ですよ!」
「先生〜!私も未提出でぇ〜す♪」「アナタには期待してません!」
予想通りの答えが返って来た。だが、その後の言葉は頂けない。私は
「アレは任意だって聞きましたよ?」「成績上位者で未提出はアナタだけなんです!」
うへぇ〜
私の今の成績は、けして上位ではない。現に二学期の始めは真ん中より上になってしまったが、期末では無事赤点を取り...冬休みを終えた現在は、下から数えた方が早い。
だが国語だけは、不勉強でもほとんど落ちないのだ。
「別に他の人が出した標語が優秀なら、ソレで良いじゃないですか?」
「アナタならもっと良い標語が出せるでしょう?」
「買い被りすぎですよ」
それに...標語なんて、どちらかと言えば国語表現より道徳の授業の方が向いてない?実際提出した標語は後で市役所に持ってくんだし...
そんな風に私は面倒くさいとか思いながら、聞き流そうと思っていたら...
惠木氏は、とんでもない事を言い出した。
「実際事故の経験もあるアナタなら...より被害者に寄り添うなり、加害者側にもっと注意して運転するような気になれる文言とか浮かぶでしょ?」
あまりな物言いに、私の思考は固まってしまった。周りが真っ暗になったような感覚だけでなく、足元の感覚も失われ...気付けば私は、その場にへたり込んでいた。
パシーン!!!
(何をするんですか!鹿島さん!!)(うるせぇ!!)
遠くで恵子が叫んでる気がする。
(おまえー!言って良い事と悪い事の区別もつかねぇのかよ!!!)
ガタ、ガタガタガタ...
五感が失われていくのを感じながら...私は意識を失ったみたいだ。でも...
(沙織!)
遠くから...耕にぃが、コッチに向かって走ってくる。
そんな映像が...チラッとだけ、視えた気がした。
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