夏の終わりと空きっ腹...次回、新章突入♪
「ちょっと、アンタなんで泣いてるの?」「分かんない!でも...スッキリした!」
「意味が分からないんだけど...」「良いのよ♪」「スッキリした?」「した!」
我に返ったっぽい恵子が私を見て驚く。どうやら泣いていたのは私だったみたいで...
純玲の目が潤んでるように見えたのは、私のせいだった。
まぁ...恵子にしたら花火で泣くなんて思わないだろうし、どうしたんだ?と思うのも当たり前だ。
でも...泣いたおかげでスッキリしたのも事実だ。なんか...スッキリしたせいか
ぐうぅぅぅ〜――……
くぅ―――……
「「あっ!?」」
私と純玲のお腹が同時に鳴った。
「お腹空いたねぇ?」「空いたねぇ♪」
「どうでもいいけど...沙織(空腹音)の方は可愛くない」
純玲と顔を合わせながら「「ねぇ〜♪」」と微笑み合ってたら、恵子が余計な事を言う。
「そんな事言ってたら恵子の爆音(空腹音)が、尚弥さんの前で炸裂するわよ?」
「ちょっと!?風評被害なんですけど?!」「どうかしら...「ねぇ〜♪」」
実際恵子のお腹の虫は化物級で、一度先生の声をかき消した事もあるほどだ。
「そう言えば、今日...なんか食べた?」「うっ...!」「あらぁ〜♪」
私の一言で、恵子はお腹を抑えた後...尚弥さんが消えた方向を見て
「ちょっと、ホットスナック買ってくる!」
ダッシュでコンビニに入っていった。そして、私はほくそ笑む。
(時間的にかち合うとは、考えなかったのかしら?)
実際私の狙い通り...その時は来た。
「あれ?恵ちゃんは?」(私と純玲は無言で指を指し)「んぐぅっ!ぷはっ?!」
尚弥さんが戻って来るのと、恵子が口にチキンの揚げ物を頬張ってコンビニから出て来るのが重なる。
「恵ちゃん?」「違うの!ちょっと小腹が空いた...いや、違くて...あの、その」
「ひゃうぅ〜…いやぁ〜ん!とまってぇぇ〜〜!」
あまりの爆音に道行く人々の歩みが止まり、視線の矢が恵子に突き刺さりまくる。
悲鳴じみた声よりも自己主張の強い腹の虫に、顔を真赤にする恵子...
「食べなきゃ良かったのに...」「うぅ...だって...」
そんな恵子の傍に歩み寄る尚弥さん。そして肩を抱き寄せ耳元で何かを囁く。
すると...
「尚弥さん!」「恵ちゃん!」
二人は抱き合った。そして...視線の矢を放ってた観衆が、何故か微笑みながら去ってゆく。
「なんでや!?」「でや♪」
思わず私は頭を抱え、仰け反るように天を仰ぐ。
ぼぐうぅぅぅ〜〜〜ん〜〜〜―――……
そんな私たちを嘲笑うかのように...恵子の腹の虫が、もう一度鳴った。
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