夏の終わりは定番の花火大会 その3
「ちょっと早いけど、こんばんは♪」「こんばんは♪恵ちゃん」
おいおい...コレは、どういう事かな?
「久しぶり...ってほどでもないけど...元気にしてたかい?」
「あ〜!尚にぃだぁ〜♪(ドスッ!)」「うっ!」
純玲を舐めてはイケナイ。屈んでお迎えポーズは危険なのだ。
案の定お腹にタックルを食らった尚弥さんは、たたらを踏んで後退る。
「純玲ちゃんは元気だなぁ〜」「うん♪めっちゃ元気やで!」
「大丈夫?」「(...結構効いたわ)大丈夫、大丈夫」
あれから純玲も大きくなっているのに...尚弥さんって耕にぃより鍛えてるのね。
良く見たら結構筋肉質だし、耕にぃみたいに(お腹周りに)脂肪がなさそう...
そんな事を考えながら、私は尚弥さんの体つきをマジマジと見ていたらしく
「んんっ!沙織?」「何?」「何じゃないわよ!さっきから見過ぎなの!」
恵子に怒られた。しかも尚弥さんまでコッチを見てモジモジしている。
因みに純玲はキョトンとしながら尚弥さんを見上げていた。
「いや、純玲のタックルに良く耐えれたなと...」
「あぁ...高校までラグビーやってたからね」「そうなんだぁ〜♪」
私の独白に近い小声に、ちょっと自慢げに応える尚弥さん。
ソレを聞いて私は、道理でガッチリしてるなぁと思ってたら...
突然乙女になるんじゃないよ...
気色悪い恵子の高い声に、私は思わず顔を顰めてしまった。
ヒュ〜―――パ―――ン――…バラバラバラバラ……
「きれーい♪」「そうねぇ♪」「恵ちゃんも...」
「尚弥さんったら、もう!」「えへへっ...」
私は、何を見せられてるんだろう。
ヒュ〜―――パ―――ン――…バラバラバラバラ……
ヒュ〜ヒュ〜―――パ―――ン――パ――ン――…バラバラバラバラ…バラバラバラ……
「来年も観に来たいね♪」「言ってくれたらまた、迎えに来るよ」
「本当?!でも大変じゃ...」「どうって事ないよ♪」「尚弥さん♡」
大事な事だと思うので、もう一度言いたい。
私は、何を見せられてるんだろう。
純玲の手を握りながら、私は右側に居る見知らぬ他人をチラッと見てしまい...
ヒュ〜―――パ―――ン――…バラバラバラバラ……
誤魔化すようにして、夜空に咲く花火を観た。
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