恵子(尚弥)の恋? 前編
「つめたぁ〜い♪」「あまり長く入るなよ〜」「「「「はぁ〜い(おぉ〜)」」」」
一成が我先にとサンダルのまま川に入り、純玲も靴下まで脱いで川に入っていく。
私と恵子は水に手を触れながら「思った以上に冷たいね」「そうね」と言いながら、チビどもに気を配る。
そんな私たちを見ながら店長は、尚弥さんと一緒にスイカとトマトを冷やすべく石で囲っていた。
「お姉ちゃん」「なぁに?」「冷たくてちょっと痛い」
呼ばれて振り向くと、そこには口を少し尖らせて震える純玲が居た。
少し青くなった手を握ると物凄く冷たくなっていて、私と恵子がそれぞれの手を温め始めると
「ちょっとごめんよ」「うわぁ!?」「「えっ?!」」
尚弥さんが純玲を後ろから抱きかかえ日の当たる岩場まで担いで行き
バシャ!
片手で純玲を抱え、空けた手で川の水を掬って適度に岩肌の温度調節をしたのだろう。そこに純玲を立たせて
「あったかい?」「うん!あったかい♪」「それは良かった♪」
足だけでなくしゃがませて手も温めさせているようだ。
「あっぢぃ゙!」
大きな声に振り向けば一成が岩の上でヘンテコなダンスを踊っていた。
「馬鹿だなぁ」「最初は熱くなかったんだよ!」「(足の裏が)濡れてたからな」
尚弥さんに馬鹿にされながらもう一度川に入り、岩肌を濡らしてからよじ登る一成に店長が寄っていき
「火傷にはなってないな」
座らせた後足の裏を心配そうに見ながら一言添えつつ、一成の頭を撫でていた。
「お父さんしてるね」「...そうね」
何気なく言ったであろう恵子の言葉に、私は気のない返事をした。
「おとうさん」「...!?」
私が小声で恵子に相槌を打った時、純玲もまた店長と一成の方を見ながら小声でおとうさんと言った。
恵子は店長と一成を見ていて気付いていない。だが、私と純玲の様子に気付いた尚弥さんは...
「ひょっとして...」「言わないで下さい」「あ...あぁ、分かった」
とても小さな声でのやり取りだったが、不思議と通じた気配がした。
この後に、食べたトマトとスイカの味を私は覚えていない。
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