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メカニック解説:T-Mechのアップグレード

〈ヘルファイア〉改


武装:

・腕部30mmマイクロ・レールガン×2

・〈サツガイ〉振動大身槍

・胴部火炎放射器(フレイムスロワー)


解説:

 〈シャングリラ〉の出現によって、〈ヘルファイア〉はより実戦的な、特に対T-Mech戦に主眼を置いたアップグレードを強いられた。装甲とマシンスペックに物を言わせた強引な戦い方がもはや通じないのは明らかだったからだ。

 もっとも重要な変更点は〈ピースキーパー〉と同型のFCS、そしてデータリンク・システムの搭載である。〈ピースキーパー〉の高性能FCSを搭載したことで、全力疾走しながらでもストレスなく標的を追尾して射撃を撃ち込めるようになった。また頑丈な〈ヘルファイア〉が敵を照準し、そのデータを〈ピースキーパー〉にパスすることで、稜線越しに支援砲撃を受けられるようになった。

 その他、腕部機関砲や手持ち武器の換装、対戦車ミサイルのオミット、および対ビーム防御を目的としたエアロゲル複合外殻の装備など、全体的に対〈シャングリラ〉を強く意識した装備構成となっている。


〇武装・装備

・腕部30mmマイクロ・レールガン×2

 〈ピースキーパー〉用に試作された兵装をチェーンガンに代わって搭載したもの。榴霰弾と徹甲弾を運用可能で、サイズに対して強烈な射撃威力を誇る。

 そのぶん反動も強いが、搭乗者であるジーク・シィングはこれを槍の加速に利用し、相手の虚をつく速度で突進突きを繰り出す荒業を見せた。


・〈サツガイ〉振動大身槍

 バトルアクスに代わって装備した振動ブレード兵装。

 刃渡り5メートル、全長は15メートルにも及ぶ超大型の大身槍で、T-Mech以下の標的は一撃で切断してしまう。

 小盾状の護拳(ナックルガード)で守られたグリップ部にはリニアモーターを内蔵しており、槍を高速で前後にスライドさせることで間合いの変化に迅速に対応する。パイルバンカーのように槍を電磁射出することもできるため、見た目より遥かに俊敏に取りまわせる武装である。


・胴部火炎放射器(フレイムスロワー)

 左脇腹に装備。火薬カートリッジでペレット状のテルミット焼夷剤を発射する、火炎散弾砲とでも形容すべき兵装。バトルアクスのテルミットバーナーをより攻撃的にしたものである。

 原理としては散弾銃のドラゴンブレス弾に近く、装甲兵器を撃破するような攻撃力は到底望めないが、〈シャングリラ〉のテンタクラー・マントを無効化する上では大いに効果があった。


◆  ◆  ◆  ◆  ◆



〈ピースキーパー〉改


武装:

・30mmガトリング

・152mmガンランチャー(長砲身)×2

・155mm可変速レールガン

・80mm高追尾スウォーム・ミサイル×120

・〈ファイア・ビー〉対レーザー装甲ミサイル×60

・迎撃用レーザー・タレット×2


解説:

 〈ピースキーパー〉の対〈シャングリラ〉対策において最重要視されたのは、如何に対空弾幕の密度と圧力を高め、敵機の肉薄を抑え込むかという一点だった。火力特化機である本機が格闘戦に対応しようとしても中途半端にしかならないためである。

 そこで背部ミサイルランチャーを現地で増設、そこにスウォーム・ミサイルをベースに改造した〈ファイア・ビー〉ミサイルを搭載。レーザー迎撃を突破可能な攻撃力を身につけた。

 これに加えて脚部への姿勢安定用アンカーの取り付けや、腕部ガンランチャーの長砲身化など、各部にブラッシュアップが施されている。

 カラーリングは灰一色から、灰と空色を組み合わせたものへと変更されている。これは迷彩というより、搭乗者ディナ・サンドバルの遊び心によるものである。


〇武装・装備

・152mmガンランチャー(長砲身)×2

 長砲身化した腕部ガンランチャー。初速が伸びたことで命中精度が上昇し、空中からの対地砲撃のほか、ある程度対空射撃にも使えるようになった。


・〈ファイア・ビー〉対レーザー装甲ミサイル×60

 スウォーム・ミサイルを改造したミサイル。弾頭部が成形炸薬から、少量の炸薬と焼夷剤を封入した厚いタングステン合金の外殻に置き換えられており、レーザーに対する防御力が飛躍的に上昇している。

 純粋な破壊力は低く、弾頭重量が増えたために追尾性・弾速は犠牲になっているが、〈シャングリラ〉のレーザー迎撃を無効化しつつテンタクラー・マントを破壊する効果が期待されていた。

 名前の由来はサムエルがかつて指揮していた戦闘ヘリ部隊、『炎の蜂』隊から。



◆  ◆  ◆  ◆  ◆



〈アズガルド〉改


武装:

・30mmスマートガトリングガン

 →40mm連装対空砲(予備兵装)

・近距離防空ミサイルランチャー

 →ミサイルランチャー複合ビーム・ライフル

・フェイズドアレイ・レーザー迎撃ユニット


解説:

 戦闘で片腕を失った〈アズガルド〉が、左腕そのものをビーム・ライフルに改造した姿。この改造の裏には敵T-Mechに対して有効打を出せる武装が皆無だったことの反省と、技術的な問題で手持ち式のビーム火器を組み立てられなかった事情がそれぞれ存在している。

 その後の戦闘で右腕のスマートガトリングを喪失した際は、予備として用意してあった40mm連装対空砲を持って戦線復帰。防空能力の低下に悩まされつつも、一瞬の隙を突いて〈ピースキーパー〉を撃墜に追い込む大金星をあげた。


〇武装・装備

・40mm連装対空砲

 40mm対空砲を4門まとめた簡素な手持ち武装。スマートガトリングと違って対空榴霰(ABM)弾が運用できないため、トータルでの防空能力はダウンしている。


・ミサイルランチャー複合ビーム・ライフル

 失った左腕の肘から先を置き換える形で装備された兵装。左腕そのものが長砲身のビーム砲になっており、その横に従来のミサイルランチャーがマウントされている。

 機体出力の関係上、大仰な見た目に反して威力は〈シャングリラ〉のビーム・フューザーと同程度だが、コンデンサを内蔵することで機体負荷を抑え、高い継戦能力を獲得している。

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