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 拠点作りは、なかなか骨折りだ。


 最も大切なのは、作業量を減らすことができる場所の確保で、出来れば目につきにくく、生活しやすい所が好ましい。

 洞窟が最も好ましいが、その場合、丸太などで扉を作って入口を塞ぐだけでも済んでしまう。

 少し複雑な手続きをしなければ開けられないようにすればかなり知恵のある魔物以外は入りにくくなる。

 簡単な鍵を数カ所つければ、大抵の魔物は扉を壊さないと入ってこれない。


 ただ、大抵そんな場所は魔物の住み家となっているので、魔物が居ないという条件の合う所はそうそう見つからない。


 フレアは、ここでの拠点作りは諦め、ひとつ手前で休息をとった位置を拠点にしようかと考えていたその時、風を切る音とともに何かが飛んできた。


 フレアは『盾』の魔法を使い、それを防ぐ。


 どうやら矢のようだが、足に飛んできた所をみて、警戒ではなさそうだ。


 次の攻撃に備えて、フレアは『白鋼の太刀』の鞘を腰から外し、いつでも抜けるよう手をかけた。


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