トワの過去(1)
今回はトワの過去の話です。
「怪物幼女はトワだと思うか」
「絶対に違うと思う」
「同感」
「お前達は感情的になり過ぎだ。客観的に判断しろ。エターナルはどう思う」
「ハッキリ言って分からない」
「そうか。もし怪物幼女がトワだった場合は名乗り出るのか」
「それも分からない。不幸なら名乗り出るけど、辺境伯家御令嬢になっているなら名乗り出ない方が良いと思う」
「どちらにしてもハッキリさせないとな」
「でもこれ以上調べると投獄されるわよ」
「怪物幼女の事を知りたいですか」
突然胡散臭い男が声を掛けてきた。
「何の用だ」
「私は情報屋のオオミミと言います。怪物幼女の事を知りたいなら、教えて差し上げます。但し料金は高いですがね」
「失せろ」
「ちょっと待って。教えてもらおう」
エターナルがベルンを止めた。
「そうそう料金は金貨十枚ですよ。もちろん前金ですよ」
「「「高い」」」
「怪物幼女の情報は特別なんですよ。下手をすると命が無くなりますのでね」
「大袈裟な奴」
「嫌な感じ」
「出鱈目だったら容赦しないぞ」
「ほら金貨十枚よ。早く教えなさい」
「トワという赤子は孤児院の前に捨てられていて、八歳まで孤児院で育ちました。その頃とある犯罪組織が孤児院を潰そうとしたんですが、一人の幼女に壊滅させられてしまいました。その事を知った皇帝に皇家の影に入るよう勧誘されて、幼女は孤児院の援助を条件に皇家の影に入りました。表向きは辺境伯家四女です。とあるトラブルで規格外の身体能力が明らかになり、怪物幼女と呼ばれるようになりました」
「「「「・・・・」」」」
「それじゃ私は消えますので」
情報屋は素早く立ち去った。
怪物幼女がエターナルの娘だとほぼ確定した。
エターナル達は暫く呆けていた。
「かなりヤバイ話だったな」
「ヤバイどころの話じゃないわよ」
「下手したら始末されるわよ」
「私はトワに名乗り出る」
「馬鹿を言うな」
「止めなさい」
「絶対に不味いわよ」
「止めても無駄よ。もう決めたわ」
「冷静になれ。トワは冒険者を嫌悪している。名乗り出たって、おそらく信用しない」
「余計嫌われるだけよ」
「絶対に拒絶されるわよ」
「トワに皇家の影をやらせておけますか」
「皇家の影を抜けるなんて不可能だ」
「一生命を狙われ続けるわよ」
「余計不幸にするだけよ」
「・・・・」
三人の説得にエターナルは冷静になった。
トワの過去は判明したが、冒険者を嫌悪する理由は不明なままだった。
次回もトワの過去の話です。




