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怪物幼女と呼ばないで  作者: 雪月花VS花鳥風月
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すれ違いは続く

今回はすれ違いの話です。

「血の匂いがします。様子を見て来ます」

私は血の匂いのする方に全速力で駆け出した。


冒険者らしき四人と数十匹の魔獣が戦闘中だった。

多少冒険者達が不利だったが、冒険者になんか関わりたくないから、暫く傍観していた。

あの少女はサファイア王国で会った子よね。

思わず助けに入った。

魔獣達を正拳突きで次々と倒してやった。

「貴女はサファイア王国で会った可愛い少女ですよね」

「貴女はサファイア王国で会った可愛い幼女よね」

「大丈夫そうですね。それでは失礼します」

冒険者とは関わりたくないから、脱兎の如く、戻る事にした。

「ま、待ってよ。せめて名前くらい教えてよ」

絶対に教えません。

ごめんなさい。

「あの幼女は知り合いなのか」

「サファイア王国で一度だけ会った子よ。名前も知らないわ」

「しかし物凄い強さでしたね」

「同感。勧誘したいくらいよね」

「確かにな。おそらく俺より強いだろう」

「それどころかじゃないでしょう。早くダイヤモンド自由国に行くわよ」

あの幼女の事は気になるけど、最優先は怪物幼女よ。


「何があったの」

「冒険者達と魔獣の戦闘です。嫌だったけど、冒険者達を助けてあげて、さっさと戻って来ました。それより早く帰国しましょう」

「そうね」


「既にルビー帝国に帰国した」

折角ダイヤモンド自由国まで来たのに、またすれ違いになってしまった。

「あの物凄く強い幼女って怪物幼女じゃないのかな」

「帰国だったのなら、その可能性はあるな」

「まさか」

「あの幼女の身体能力は普通じゃないわよ」

「だって怪物幼女は十五歳の筈よ」

「噂では八歳くらいの身体だって話じゃない」

「・・・・また今度もすれ違いなの。呪われているの。怪物幼女には逢えないの」

「取り敢えずルビー帝国に戻ろうぜ」

「分かった」

エターナル達はルビー帝国にトンボ返りした。


「リミア様を襲撃した盗賊達はブラックパール帝国暗部の者達だったのですか」

帰国途中にサファイア王国に立ち寄ったら、リミア様襲撃の真相を聞かされた。

夜会で私を襲撃した暗殺者も暗部所属の者だった。

バツラ伯爵の仕業ではなかった。

おそらくリミア様襲撃を邪魔した事への逆恨みによる暗殺だったのだろう。

面白いわね。

売られた喧嘩は買ってやるわよ。

「カノン様、申し訳ありませんが、暫く長期休暇を申請します」

「ブラックパール帝国に乗り込むのですね」

「はい」

「止めても無駄でしょうから、許可します。但し暴走はしないように」

「分かりました。絶対に暴走はしません。それでは出発します」

「待ってよ。私も行くわよ」

「これは私闘よ。カスミは連れて行けないわよ」

「でも」

「駄目よ。今回だけは私一人で殺るわ」

「分かった。気を付けてね」

「ありがとう」

トワはブラックパール帝国に向かって出発した。

次回はブラックパール帝国の話の予定です。

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