第2話 闇の宝玉の存在
日が空いての投稿申し訳ございません。
さて今回は、前回に出会ったミクマリと新たな展開を迎えます。
本編へお進みください。
ミクマリは懐から宝玉を取り出し、不思議そうにこちらに見せびらかす。
「どういうことって、だって宝玉はここにあるもん。」
「ってことはここのボスを倒したというのか?」
「そういうことになるね。敵は私の化身だったよ。流石に私の化身だけあるね。かなり骨が折れる相手だったよ。」
陽気に話し出すミクマリはすごく無邪気な雰囲気をかもし出していた。
しかし、気になることがある。
ボスが自分の化身とは・・・化身を生み出す根源があるはずだ。根源を潰さないといくら化身を倒そうが意味がない。
ということはミクマリが持っている宝玉は化身を生み出した魔力が結晶化したものではないのか。
「ちょっと試したいことがあるんだが、さっきの宝玉を貸してくれ。」
「いいよ。でも何をするきなの?」
ミクマリは不思議そうにこちらをみている。
「これ、多分偽物だと思うんだよ。」
「え? でもこれ、化身から生成されたものだよ。」
「だから、こうするんだ。」
僕はミクマリの持っていた宝玉を地面に叩きつけ、剣で突き刺した。
すると、宝玉は簡単に壊れ、靄のようなものがミクマリの身体に吸い込まれるように消えていった。
「ちょっと・・・宝玉が・・・君、どうしてくれるんだよぉ。壊すなんて聞いていないよ。バカバカ!」
「落ち着け、少し力が戻った気がしないか?」
今にも泣きそうになりながら無邪気に訴えてくるミクマリだが、やはり怪しい。
でも、ミクマリと話していると案内役はこんな子が良かったとつくづく思う。
「あ、でも君の言う通り、化身と戦った時よりも力のコントロールがしやすくなった気がするよ。」
「やっぱり、まだ元凶は倒せていない。その化身はその対象となる人物の魔力を利用して作り出すもの。化身を倒して魔力の結晶体が出るのもわからなくもない。」
「君、詳しいんだね。ってことはその化身を倒さないと解放もできないということだ。」
「まあ、そういうことになるな。」
たまにはゲームの知識が役に立つことがあるものだ。
前、ゲームをしていた時に実際にこんな展開になったことがある。
初めてゲームをやっていて良かったと思った。
「でも、どこにそんなやつがいるのかなあ。」
「化身が出てきた近くにいると思うんだが・・・」
「それならこっちだよ。」
そんなに確信を持っているわけではないが、行って損はないはず。
僕はミクマリに連れていかれ、化身が出たという場所へと向かった。街はどこも同じような作りの建物が並んでおり、やはり禍々しい。
今、怪しいのはミクマリだ。でもこの人物が白ならかなりの戦力になる。
ここで試してみるのもいいだろう。
「もうすぐだよ。」
「あ、ちょっと待て最後に聞きたいことがあるんだ。お前、魔力を全部捨てることってできるか?」
なんとなく突拍子でもないことを言った気がするが、これでいい。
これでどんな反応をするかだ。
「急になにを聞き出すかと思ったら、君はなんてことを言うの! 人から魔力を全て捨てるなんて・・・遠回しに死ねって言っているのと一緒だよ。」
「やっぱりそうなるか・・・じゃあ代わりに僕の魔力を全て吸い取ってくれ。」
「・・・えっ? 君はバカなのかなあ。」
そうなるのは想定済みだ。これはゲーム、現実世界の僕が操作をしているキャラなのだ。魔力なんて存在しないんだ。しかも、このゲームでは想像をするだけで魔法が出せる仕様になっている。それを逆手に取るんだ。
「いいから、早く魔力を吸い込んでくれ。」
「ああ、もう! どうなっても知らないからね。じゃあ手のひらに頭をつけて。」
ミクマリに言われた通りに頭をつけたがやはりいくら経っても何か吸い取られている感覚も何もない。
やはり、僕には魔力なんて物、存在しない。
「な、なんで・・・? 君、魔力が全くないよ・・・どういうこと・・・これでどうやってその体を動かすっていうの?」
やはり、動揺している。わからない訳でもない。なぜなら僕はここの人間じゃないから。
もっと動揺させてやろう。僕はあえてわからないフリをする。
「僕にも理解は出来ないが・・・でもこんなことはできるぞ。 スフィア!」
近くに立っていた街灯目がけて魔法を打つ。
それを見ていたミクマリは驚きを隠せずに硬直していた。
「さっきから・・・君、何者なんだい? 私が持っていた宝玉は魔力だと見破るし、今だって魔力のない君が魔法を使える。怖くなってきたよ。」
「そうか・・・いいじゃないか。魔力が無くても。さっさと化身の現れた場所に行こうぜ。」
化身の出る場所までミクマリの表情は強張っていた。そりゃ怖くもなるし、僕の化身を作り出すことができないのだから。
僕は確かな証拠を手に入れるために化身の現れたと言う場所に向かう。
「この辺りだよ。戦闘準備をしてね。ここは物騒だから。」
「お、おう」
剣を抜いて、戦闘態勢に入る。
すると、靄のようなものが集合体を作り僕の目の前に現れた。
靄の集合体はみるみるミクマリのような形になっていく。
「こいつか。」
「そう、こいつが化身。手強いから気をつけて。」
ミクマリの化身は音1つ立てずに襲いかかってくる。腰に身につけた細剣を抜き、斬りかかってきた。
宝玉を壊したのちに現れたのはミクマリの化身だった。
果たして、ミクマリの化身を倒すことができるのか。
本物の宝玉はどこにあるのか。
お楽しみに。
では、また違う物語でお会いしましょう!




