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前世の記憶を手に入れた女子高生は、終わりを迎える地球で世界と幼馴染のどちらを選ぶ  作者: 茉莉レイ
第二章

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第42話 ピザパーティーと今後の計画

「じゃあそろそろ戻ろっか」


 穂乃果を落ち着かせ部屋に戻った。


「瀬山君1人にしててごめんね〜!」


「全然大丈夫だよ。それよりそろそろ帰るね」


「待って! 色々あってやっぱ泊まっていって欲しいんだけど、どうかな!?」


 私もいるし、穂乃果が3人がいいと言うならその希望を聞いてあげたい。

 後は彼次第だ。


「か——紫伊香さんまで、何でいきなり?」


 瀬山君は顔を赤くし困惑していた。

 穂乃果の尊厳を守るために誤魔化して伝えることにした。


「何が起こるか分からない状況だからこそ、3人でいるべきだと思うんだよね!」


 私は恥ずかしさが出ないように、自信に満ちた力強い声でそう言った。

 瀬山君は私の気迫に圧倒されたのか同意してくれた。


「じゃあ、僕は寝る時廊下で寝るよ」


「廊下じゃなくてリビングのソファで寝ていいよ」


 申し訳なさそうな瀬山君に穂乃果がそう言った。


 この2人のやりとりは何だか微笑ましくて青春って感じがした。

 

「青春か……私はそんな記憶ないな……」


 小さくそう呟いた。


「紫伊香何か言った?」


「ううん! 何でもない! それよりご飯どうしよっか」


「あ〜せっかくだし出前頼んじゃお! お金置いていってくれてるし!」


 父親が1万円を食事代として置いていったらしい。

 食事代でそんな置いていくなんて金持ちだなと思った。


「え〜! いいの!」


 私は前世でも今世でも出前を頼んだことがなかったため嬉しかった。


「うん! 2人とも何食べたい?」


「僕は2人に合わせるよ」


「私はピザとポテトとコーラがいい! なんかお泊まり会って感じじゃん?!」


「確かにそういう感じだね! っていうか紫伊香凄い楽しそう!」


「もちろん! しかもタダ飯だし!」


 私の冗談に穂乃果は声を出して笑ってくれた。

 瀬山君も緊張がほぐれ、笑みを浮かべていた。



 頼んだものが届いた。


「うわ〜! 凄い美味しそう!」


 結局私が食べたかったバジルチキンピザを頼んでくれた。

 

「美味しそう! 紫伊香セレクトで正解だったね!」


 夜ご飯のピザパーティーを行いながらこれからのことについて話すことにした。


「今後のことなんだけどさ、みんなはどうしたい?」


 私の問いかけに2人は俯き、困惑していた。

 当然中学生が背負えるレベルの話ではないため今後の予定など想像もつかないのだろう。


「えっとね、私の考えとしては2人をしっかり魔法を使えるレベルまで強化して、近いうちに政府側が隠している情報を手に入れようと思ってる!」


 先ほどと違い、今度は目を大きく開き、驚愕しているようだった。

 前半部分ではなく、後半部分のことだろう。


「政府って、もしかして政府に攻撃するつもり? というか隠しているって?」


 穂乃果が、もの凄い勢いで聞いてきた。


「えっとね、分かりやすく説明すると——」


 2人に簡潔に説明した。

 政府が何か隠しているということは勘だが、ほぼ確定だと考えている。

 政府に対して攻撃を仕掛ける訳ではなく、交渉を行うつもりだと伝えた。


「交渉って言ってもさ、普通の中学生にそんな簡単に教えてくれる訳でもないだろうし、もしかしたら何かされるかもじゃん?」


 穂乃果の言うことはごもっともであった。

 客観的にみて、中学生3人に対して情報どうぞなどしないだろう。


「まずは会話で相手が敵か味方か探る。そして場合によっては力を見せるか、それで制圧する」


「それが最善ってことだよね?」


 穂乃果が悲しそうな声で聞いてきた。


「うん」


 私は単調に返事をした。


 状況が変わりすぎているため本当はどれが正解かなど分かるはずも無い。

 

 しかし、それを利用し、未来を変えることができる可能性があるなら試してみるしかない。


「えっと……」

 

 私の思考を遮るように瀬山君が話しかけてきた。


「どうしたの?」


「僕に色々隠してない?」


「え?」


「紫伊香さんの知識量は物凄いあるし、それに対して穂乃果さんも違和感なさそうだし……」

 

 穂乃果は顔を逸らしていた。


 そのまま瀬山君は続けた。


「敵とか、味方とか、何かこの現象の根源になる部分について知っているんじゃないの?」


 真剣な眼差しで見つめられてしまった。

 ここまできたらもう仲間で、しかも今日は一緒に寝泊まりする訳だ。

 もう言ってしまおう。


「実は私には前世の記憶があるの」


 瀬山君が存在していなかったこと以外を正直に話した。

 私の前世のことや、時間を戻す前の地球の最後のことなどを。


「そういうことなんだね」


 思ったよりも驚いていなかった。

 むしろ冷静に見えた。


「あんまり驚いてないね?」


「もちろん驚いてない訳じゃ無いけど、辻褄が合わないなって思ってたから納得できたんだ」


「確かに隠すのは無理あるね!」


 私の言葉に頷き、笑い合った。

 


 ピザパーティーと真剣な会話が終わり、時刻は21時を過ぎていた。


「シャワーは交互に入ろう!」


「じゃあ、じゃんけんで決めるでいい?」


 私の言葉に穂乃果がそう提案してきた。


「僕着替えとか持ってきてないから、シャワーは家で済ましてくるよ」


 瀬山君が気遣ってからなのかそう言ってきた。


「そう? 分かった。気をつけてね!」


「うん! じゃあまた後で!」


 そう言い部屋を出ていった。

読んでいただきありがとうございます!


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