表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前世の記憶を手に入れた女子高生は、終わりを迎える地球で世界と幼馴染のどちらを選ぶ  作者: 茉莉レイ
第二章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/52

第40話 瀬山君の心当たり

「じゃあ瀬山君お願い!」


「うん」


 私の言葉に緊張を感じる震えた声でそう返した。

 

「僕の名前は瀬山凛兎です。バスケットボールと合気道をやってます。超能力みたいなのが急に使えるようになって正直怖かったけど、風山さんのおかげで少し和らぎました」


 特殊な過去があるのかなと思ったけど、ごく普通の男子中学生だった。

 合気道は護身術とかで聞いたことがある程度だ。


「私のおかげで和らいだか〜! なんか嬉しい!」


 私の言葉に顔を赤くし照れていた。


「そろそろ緊張もほぐれてきた?」


「2人のおかげでもう大丈夫だよ!」


 私の問いかけに、さっきまでとは違い自信のある声と表情で答えてくれた。

 そろそろ良さそうだ。


「瀬山君に聞きたいことがあるんだけどさ、超能力を使う夢ってどんなのみたの?」


「結構恐ろしい夢だったんだよね……」


 瀬山君の表情が暗くなった。

 きっと単純な夢ではないのだろう。

 

「思い出したくないなら無理に説明しなくてもいいよ」


「大丈夫! 話させて! 何か手掛かりがあるかもだし」


 私は無理させたくないと思ったが、瀬山君は力強くそう答えてくれた。



 1分程にまとめて話してくれた。

 もしかしたらリカネアの手がかりがあるかもしれないと思ったがあまり関係がなかった。


 内容としては、刃物を持った全身が真っ白の集団が永遠に追いかけてくるというものだった。

 その集団が特殊な力を使うとか、化け物のような見た目だとかは無かった。


 そこで地面に円を描き、それに白い集団が触れるとそこで動きが止まったそうだ。

 これがきっと穂乃果屋上で踏んだ能力なのだろう。


 多分能力内容としては、円に踏み入れた対象の速度を極端に早くするか、逆に遅くするかみたいなものだろう。


 私にとっては怖い夢とは思えなかったが、中学生にとっては刃物を持った奴らに追いかけられる夢は恐怖そのものなのだろう。


「教えてくれてありがとうね! 考えてみたんだけど、それで能力が使える理由は分からないかな」


「そっか……」


 瀬山君は俯き落ち込んでいた。


 なぜ超能力が使えるようになったのだろうか。

 魔法とは少し違うように感じるんだけど。


「ちなみにその夢を見る前の日常で何か変わったことなかった?」


 本人は夢が影響していると思っているが、実際は違うかもしれない。

 そう思い聞いてみた。


「変わったことか……何かあったかな?」


 目を閉じ、顎に手を当て考えていた。


 数秒悩んだ後に、目を開き答えた。


「——あ! 変わったことあった! そういえば、その日学校帰りに公園で空中にオーロラみたいなのが見えたんだよね」


 もしかしたらマナかもしれない。

 体質で見える人もいるのだろうか。


 瀬山君はそのまま続けた。

 

「そしてそれの発生源を追っていたら——あれ、ここまでしか覚えていないかも」


 マナが何かから漏れていて、それを見に行こうとしたら気絶したか、記憶そのものが失われるものだったのだろうか。

 どちらにせよ、ただマナが見えて能力が使えるようになりました、という訳じゃないだろう。

 

「そっか! 教えてくれてありがとう! なんとなく分かった」


「どんなことが分かったの?」


 穂乃果が興味津々に、真剣な表情で聞いてきた。


「オーロラみたいなのが見えたって言ってたけど、それはマナの流れだと思う。そしてマナが何かから漏れていて、そこに瀬山君が近づいたことによって仕組みは分からないけど能力が使えるようになったんじゃないかな?」


 2人は真剣に聞いていたが、あまり理解できているようには見えなかった。

 話してる自分でさえ何を言っているんだろうとは思う。

 

 時間を戻す前の地球で魔法を使えていたのは私だけだった。

 もしかしたら知らなかっただけとか、覚えていないだけとかはあるかもしれないが。


 そんなことを考えていると、瀬山君が質問してきた。


「マナってよく漫画とかゲームにあるような、魔法を使うためのエネルギーみたいなものだよね?」


「そうだよ! それを体内にある回路を通して術式を完成させると魔法が使えるの!」


「風山さんって——」


「紫伊香でいいよ!」


「し、紫伊香さんはどうしてそんなに詳しいの? よくゲームやっていたとか?」


 流石に急に呼び捨ては難しいか。


「ゲームしてたとかっていう訳ではないんだけどね……」


 穂乃果は信頼できる友達のため全てを話したが、瀬山君は言ってしまえば今日初めて知った人だ。

 少しは打ち解けたとは言っても全部話していいのだろうか。


「かなり前から使っていたから、徐々に知識が増えていったって感じ!」


「そうなんだ! 凄いな」


 嘘ではないが曖昧に伝えた。

 それで納得してくれたようだ。



 それから色々雑談をして過ごし、発表の5分前になっていた。


「全国で同時に発表って緊張するね」


「確かに只事じゃなさそうだよね……」

 

 穂乃果の言葉に瀬山君がそう返していた。

 この短時間で2人とも自然に会話ができるようになっていた。


「大したこと無かったとしても、ヤバかったとしても、私達なら大丈夫だよ!」


 不安があるように見える2人を私は元気付けた。



 18時になった。

 リビングに向かいテレビをつけた。


「これより内閣総理大臣から全国の皆様への発表があります。そのままお待ちください」


 首相官邸の記者会見室で女性がそう話すのが映っていた。


 その後総理が来た。


「国民の皆様、お忙しい中、本日はありがとうございます。この会見では世界レベルで関わる重大な発表を行います」

読んでいただきありがとうございます!


ぜひ、面白い、先を読んでみたいと思っていただけましたら、リアクション、ブックマーク、コメント等していただけると励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ