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前世の記憶を手に入れた女子高生は、終わりを迎える地球で世界と幼馴染のどちらを選ぶ  作者: 茉莉レイ
第二章

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第39話 重大発表前のアイスブレイク

 ご飯を食べ終え、午後の授業を受けに教室へ戻った。

 

「どうする宇宙人が侵略しにきたら」


「違う違う世界規模の戦争が起こるんだよ!」


「ドッキリでした〜とかなら逆におもろいかもな!」


 教室では精神年齢の低い男子達が今夜の発表をネタにして笑い合っていた。

 私は蔑むように見つめていたが、間違いに気づいた。


 私とあの子達では生きた時間と知っているものが違う。

 子供がふざけ合い、笑い合う世界は平和そのものじゃないか。

 愚かな生き物を見るような目で見てしまっていたが、憎む相手を間違えてはいけない。

 悪いのはリカネアに存在する化け物のような奴らだ。


 授業開始のチャイムと共に教室に先生が入ってきた。


「誰もきっと集中できないでしょ」


 私は周りの人に聞こえないほどの声で小さくそう呟いた。

 


 授業が全て終わり、帰りのホームルームも終わった。

 授業は途中退屈で寝てしまっていたのであっという間に感じた。


「紫伊香帰ろう!」


「あ、穂乃果おはよう。てか今何時?」


「もうすぐ15時半になるね」

 

「政府の発表まで2時間半か」


 大したことない発表とかならいいけど、きっとそんなことはないのだろう。

 

「僕もついていっていい?」


 瀬山君が話しかけにきた。


 まあ特殊な力を使えるみたいだし、仲間として来てもらってもいいか。


「18時の発表聞こうと思ってたからちょうどいい。一緒に聞こう!」


「そうだね、3人の方が心強いし」


 穂乃果も同意してくれた。

 発表を聞いた後に帰ってもらえばいいだろう。



 穂乃果の家の前に着いた。

 

「じゃあ2人とも入って」


「お邪魔しま〜す!」


 穂乃果がドアを押さえてくれていたので私は急いで入った。


「ほら、瀬山君も早く」


 穂乃果がそう言った。


 後ろを見ると顔を赤くして外で固まっていた。

 もしや、女子の家に入るの初めてで緊張しているな。


 可愛く感じた私は、瀬山君の元へ行き、手を引っ張り家の中に入った。

 手に触れると緊張や恥ずかしさだけでなく、男の人特有の骨ばった手の頑丈さを感じた。

 男女の違いってこの年齢から結構あるんだなと私は思った。


「紫伊香ってすごい大胆だよね!」


 驚いた表情で穂乃果がそう言ってきた。

 よくよく考えるとあんなことを恋人以外にやるなんて、遊び人と思われてしまうだろうか。

 

「ごめんごめん! 距離感おかしかったよね」

 

 瀬山君の方を向いて謝った。


「こちらこそごめん。少し緊張しちゃってた」


 瀬山君は俯いたままそう言ってきた。



 3人は穂乃果の部屋に入った。


「残り2時間あるし何しよっか」


 穂乃果がそう聞いてきた。


「今後の作戦でも立てる?」


「発表の内容によって変わるだろうしそれは18時以降でもいいかもね」

 

 確かに発表次第で大きく変わる可能性もあるのだから、今すぐ決めなくてもいい。


「じゃあゆっくり過ごしとこうか」


「それがいいね」


 穂乃果は優しい表情で頷いてくれた。


 ところで瀬山君はさっきから会話に参加してこない。

 部屋の部屋の端で正座していた。

 女子の部屋に緊張しているのか。


「まずは瀬山君の緊張を解かないとね!」


 穂乃果の方を見てそう言った。


「確かにそれもそうだね」


 女子の部屋の中で女子2に対して男子1なのだから無理もない。


「あんまりお互いについて知らないだろうから自己紹介しよ!」


 アイスブレイクの定番の自己紹介で緊張をほぐそうと思った。

 私も瀬山君について色々と知りたかった。

 

「それいいね! じゃあ私から始めるね」


 穂乃果から時計回りにしていくことになった。

 穂乃果の次は私で、その次が瀬山君だ。


「私は飯島穂乃果って言います。本を読んだり、ライブに行ったりするのが好きです。紫伊香とは中2の頃に友達になりました!」


 懐かしい。

 私と穂乃果は中学2年生の文化祭で初めて出会った。

 当時クラスは違ったが何かがきっかけで仲良くなったのだ。


 なんだったかな。思い出せない。


「紫伊香から見た私についても教えて」


 突然話を振られて驚いた。

 

 私から見た穂乃果か。

 中学までの記憶で答えないといけない。


「穏やかで真っ直ぐっていうのが一番の印象かな。誰よりも芯が強くあって、結構助けられてるとこもあるかも」


「し、紫伊香ってそんなに私のことよく見てたの!」


 穂乃果の顔は恥ずかしさがありながらも喜んでいるように見えた。


「まあね! 友達だから!」


「ありがとう! じゃあ、次紫伊香!」


 私の番になった。


「はい! 私は風山紫伊香! 穂乃果の友達で、スポーツ全般が得意で、魔法が使えます!」


 2人の間で笑いが起きた。

 瀬山君も笑ってくれてほっとした。


「魔法を見てない状態でこれ聞いたら完全変な人だよ!」


 穂乃果は涙を流し笑いながらそう言ってきた。

 それを聞いて瀬山君も頷き笑っていた。


 やった。緊張ほぐれてきてる。


「じゃあ、穂乃果も私についての印象教えて!」


「やっぱり2年の冬にあった球技大会かな。全種目紫伊香1人で制覇しちゃってたからね」


 あの時は気合が入りすぎていたのを思い出した。懐かしい。


「性格面だと、常に元気! 太陽! みたいな感じで、一緒にいるだけで辛いことも悲しいことも吹き飛ばしてくれるような存在なんだ」


 自分の印象を他人がいる所で言われるって恥ずかしいんだなと思った。


「そんな存在になれていたら私も嬉しいよ! ありがと!」


 全力の笑顔で穂乃果に感謝を伝えた。


 次は瀬山君の番だ。

 一体彼は何者だろうか。

 

読んでいただきありがとうございます!


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