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モブですらない俺が陰の英雄とされて困っています〜魔導科学の暗躍者  作者: 高麗豆腐
〜第三章〜裏の世界に舞う大鷲
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十二秘奥のドキドキ武術講義 前日談

話は、真たちが本部に集められる前、真が目覚めて次の日に遡る。

「うーん、あの鎖取れないんだよね?」「えと、はい」


「目が覚めた真くんが触っても、もう大丈夫だと安心したらこれか……余計に不思議だねぇ、コイツは」


「そもそも、触らせますかね、普通」


白を基調とした病室に、任務の時に着る戦闘用のスーツとは違い、ビジネススーツを着た神楽は難しい顔で、目が覚めた真と話していた。


真の腕には、真を昏倒させた鎖が巻き付いており、そのサイズは真が触れた時と違い、細く、小さく、それでいて繊細な糸のような姿になっていた。


「いや、それに関しては本当にすまない。まさか北条が持ち出して、しかも、真君に触らせようとするなんて気付かなかった僕の責任だ」


真が目が覚めたときにいた北条は、実験をすると称して真たちが持ち帰った鎖を持ち出していた。普通、病院にそんな物を持ち込めばバレるが、生憎と、真をアメノヒスミノミヤから出す訳にもいかず、医療関係者として乗り込んで来た北条がまんまと、倉庫から借りパクをしていき、あまつさえそれを真に触らせていた。


結論としては、真は気絶することはなく、鎖が糸のようになり腕に巻き付いているということだ。


ちなみに、それに気付いた琴音は、北条を鞘で背後から叩いて昏倒させ、真の安否を確認しようとする事態になり神楽がそれを収拾させた。


実際、真に鎖を触らせていたのを見た琴音は、真が目が覚めなくなるのではないかと、瞳に涙を湛えていたようで、北条の行為は問題で塗り固められていたこともあって、北条はアメノヒスミノミヤに当分の間は立ち入り禁止を言い渡されている。


そのときの死にそうな顔はお笑いだったと神楽は、意地の悪い顔で話した。


神妙な顔つきになった神楽は真の顔を見て言葉を続けた。

「目が覚めた真くんに言うことがあってね」


「なんですか」


「君だけに、先に言っておくよ。君と琴音くん休暇を1月与える。任務は当分の間は無しになるけど、その間に真くんにやって貰いたいことがあってさ」


「聞きますよ、どうせ、この体じゃ、休まざるを得ませんし。ていうか何故、琴音に伝えなかったんですか?」


「あの娘は、過去に何か酷い目に遭っている。そのせいで役に立とうと必死だ。だから、休みなんて言おうものならきっと、泣いてしまうからね。ま、休みの日にデートにでも行きな」ウィンクをして神楽は締めくくった。真は、少しイラッとしたが、勤めて平静に神楽に告げる。


「琴音のことを考えているのが良く分かりますよ。ただ……付き合ってもいないのに何でデートに行くんです?」


「?」真からの言葉を聞いた神楽は首を傾げた。


「いや、付き合っていないんですよ?」


「?」再び、首を傾げた。


「神楽さん?」真は思わず呆れた表情で神楽に問いかける。


「つ、付き合ってもいないのかい⁉︎」唖然とした表情で神楽は、真の肩を掴みにかかった。


「病人を動かそうとしないで下さい」


「あー、ごめん。あれで、本当に付き合ってもいないとは思わなくてね。恋愛する気はないの?」


「さて、分かりませんよ。で、やって欲しいことは何ですか?」


「それはね」




「分かりました。俺の講義が終わったらそっちに連絡を送ります」


「頼んだよ」


二人の悪巧みとも言える講義が琴音に迫っていた。

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