男の娘疑惑
この話以降も、日常回が続きます
「真様、貴方は一体何者ですか?」「は?」
真の口からは、思わぬ質問にポツリと小さく声が漏れた。それも神風の容姿が、自分たちと同じくらいの年、またはそれよりも下に見えた少女から突然、貴方は誰?そう聞かれ、一瞬、どういう事なんだ。という思いもあった。「……神風さん、でいいのかな」「質問に答えてください」ピシャリと言われて、渋々、真は答えていく。
「鏡野 真。幻葬士特務部隊 十二秘奥所属第三席の人間だよ。歳は13だったかな」「本当に、それだけですか?」念を押すようにしつこく神風は真に問い詰める。神風の変貌に、琴音達はついていけずポカンと口を軽く開ける、または腕組みをして離れて見守るなど、三者三様の反応でドアのところから眺める。
「どういう答えを望んでいるのか分からない」
「惚けては……いませんね。失礼しました。どうぞ、お三方とお話しください」そう言うと、神風は真に光の魔導を使っていくと、失礼しました。そう声をかけてブリッジへと戻って行った。
「一体何だったんだ?」
「おう、何やら怪しい雰囲気だったが……動けるか?」「ああ、桑原さん、さっきの回復で一応は動けます」「無理だけはするな……って言った所でお前は無茶するからな。だから、Pandoraを持つ俺たちに頼れ、な?」「そうっすよ」「はい」
「分かりましたよ。着替えるんで、外で待っていてくださいよ?」「あ、ああ」
ウィーン
外で真を待つ間、やけに、琴音と桑原はソワソワしていた。
「何やってんすか?」
「え、いや何でも」「ないでっす」2人で言い切ったが、流石にそれに騙されるような月葉では無い。これは、2人が分かっている事で自分の知らない事を知っている事をずるいと思った訳では無い。断じて思った訳では無い。
「教えてくれっす」懇願する瞳で2人を見つめる。
「……着替え方というか脱ぐときとかが特にヤバい」「着替えがなんというか妖艶です」
「ふぇ?」思わぬ返答に、先の真のように目をパチクリと閉じて開く。
「え、エロい?」
「は、はい」「ああ」
2人してコクリと頷く。
「真面目に?……開いて見るっすか」
ウィーン
「えっ、忘れ物ですか⁉︎」貫頭衣を脱いで、自身のスーツを着ようとする途中だった真。ドアに対して背中を見せており、背中側から見えるうなじを隠す位に垂れている黒髪が少し揺れており、僅かに見える部分にはほんのりと汗が滲んでおり、中性的な見た目を引き立て、女性のように仕立て上げていた。
うん、コレは確かにヤバい。
「失礼しましたー」
「月葉さん⁉︎」
ウィーン
「ヤバかった」真の着替えを見た後、琴音達の方に向き直った月葉と顔は少し赤らんでおり、瞳は潤んでいた。
「「うん、分かる」」
「反則っすよ!なんすかアレ⁉︎アレで男っすか⁉︎アレはもう、伝説の男の娘っすよ!」こんなことを言っているが、ここ十二秘奥にいる面子も十二分に美人と評されるレベルだ。というか戦闘とかそういうので必要なものしかない体に無駄が無く、魔力や戦闘の影響か皮膚もかなり綺麗なのだ。もっとも、傷痕などは残っていることもあるが……持ち前の身体スペックで消えていく。総じて、芸能人やアイドルのようなことも出来るメンバーだ。
「普段は髪ゆってたり、短くしてるからなぁ」「髪が長いとあそこまでとは、私と思いませんでした。……スゴかった」
「君たち〜、真氏を起こせたなら、装備用意して島に降りるよ〜」
艦内連絡用の、スピーカーから神楽の暢気な声が聞こえてきた。
「「「見せてやった(やる)方がいいかもしれない(な)(っすね)」」」




