Pandoraと適正
余裕が有れば、本日は2話投稿します
「特殊な式神って、どんな物ですか?」「Pandora製の御刀を作れます。俗に言う妖刀みたいな物です」「Pandora製の⁉︎」「甚大な魔力を強制的にPandoraに変えるので質は最悪ですが……」
これが公表されれば世界的に大問題になることは間違いないだろう。
琴音の御札を持つ手が震えた。自分の持つものの重さが急に数倍になった気がした。
オペレーターとして、幻葬士として月葉は神風に詰め寄った。
「仕組みは⁉︎」「すみません。魔法による物なので、私には分かりません。それに、御札の持ち主以外が触れば自壊します」「そう、ですか」冷静に返されて、使うことが出来ないというPandoraの神風の言葉を信じるしかなかった。
その後は、月葉の持つ籠手について質問をする。
「鬼武者の籠手ですか……これは、あれですね。その、ちょっと特殊です」やけに言葉を濁す神風の様子に、琴音達は籠手に視線を落とす。特筆しておかしいところはなく、甲冑に使われるような籠手に、指先、甲の所が金属で補強されている程度だ。
「特段、おかしなところは無さそうですけど?」「その、籠手なんですけど、闇の適正が必須なんですよ。Pandora適正だけでなく」「それなら問題無いっすね」
「え、あの希少属性の適正持ってたんですか⁉︎」「一応火との二属性っすけど」「余計に希少です!」
「話を戻していいですか?」「あ、すみません」
「闇の適正が要求される理由に、黒刃の展開に使うんです」「えと、こうっすか?」黒刃という言葉を聞いた月葉は、龍に使った
ように刃を出した。
「それですね、吸血、吸魔の効果を持たせられます。籠手がPandora製なので月葉さんの場合火で覆うことも出来るはずです」
「強いですね……」
「俺のもつアイトは……」「以前、説明させていただいた通りですね。後は、弾速が落ちないことでしょうか」
「跳弾に使えるな」「何気に、桑原も特殊な技能持ちっすよね」
「ですね」
「医務室に着きましたが……何ですか、この魔力の量は?」「特段、変わらない気がするが?」
怪我人の桑原が魔力による圧を受けている様子はない。言葉通り特段、変わらないらしい。
だが神風は自分の勘が外れたとはとても思えなかった。医務室の中にいる真とやらの魔力を先の戦いで見たが、平均的なレベルだった。だが、あの量で殆ど限界レベルまで消耗していた場合なら部屋から感じる規格外の魔力量もあり得る。
コンコン
「失礼します」「入るぞー」「入りますね」「入るっすよー」
4人で呼びかけるが返事はない。
「開けるからな」
ウィーン
医務室の扉を開け、目に飛び込んできた光景は驚きだった。鎖によって医務室が覆われていたのだ。
「鎖⁉︎」「駄目だ、動かせない」「セイッ」ギチチ
「片手間じゃ、破壊出来ない」
ぶつぶつ
「……なんですか、この魔力密度、構成、無属性の魔法に手を掛けている?いや、既に会得している?でも、詠唱は……、それに知識だけでどうにかは……」
特に神風は、真の生み出した鎖のレベルに驚く。何せ、 Pandoraを使った或いは魔法を使った域の神業だったからだ。
「琴音か?離れてくれ《術式解除》」
鎖を構成していた魔力が霧散し、ベットで寝ている真の姿が現れた。着ているのは貫頭衣の下に下着だけで何というか、中性的な見た目が余計に引き立てられている。
室内に入ろうとした、3人を尻目に神風が真の前に立った。
「真様、貴方は一体何者ですか?」「は?」




