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モブですらない俺が陰の英雄とされて困っています〜魔導科学の暗躍者  作者: 高麗豆腐
〜第二章〜パンドラと2人のイレギュラー
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伝説との遭遇

「なんてものに遭遇してんすか⁉︎」もっとも、厄介な存在と戦うことに関してトップの真は龍との戦闘については複数回の経験がある。いずれも、複数の部隊での合同だったが……


そんな、真はこの現状での勝ち筋を見つけるために思考を巡らしていく。

……確かに幻影の中でも龍の姿をしたものは特に強く、発生するパターンには解明されていない法則があるとされる。ゲーム内でも何故に発生するのかは説明はされていなかった。出てくるとすれば、ラスダンは勿論、中ボスとかボスクラスのやつだからというのもある。


正しく神話、伝説の通りの雄姿たる龍の姿を持つ幻影であると言える。


……最悪、鎖の迷宮を組み合わせて使うしかないな。龍の一撃を回避しながら、真は自分のオリジナル魔導、その中でも鎖から魔導を飛ばす鏡面の鎖(ミラージュ・チェイン)と呼ばれる手段を考えていた。これの問題点は、一つだけ。それは魔力の消費速度。普段、使う魔導である鎖に、魔力を通して魔導を使うため魔法とも言えるレベルの魔力消費量だ。龍のような巨大な存在とは相性が良いとはいえ、すぐに削りきれなければこちらが魔力の関係で不利になっていく。……やるしかないしな。決意を固めた真は、鎖に魔力を通した。魔力を通された鎖は透け始め翡翠色の透明な鎖へと色を変えた。


「GURAAA」

龍が全員を薙ぎ払おうと、長い尾を使う。


必然的に生まれた隙に示し合わせた訳ではないが、十二秘奥全員が龍に対して、同時に遠距離攻撃を行う。


「お試しだ『鏡面の鎖(ミラージュ・チェイン)風塵の太刀(エアロ・ブレイド)》』」

最後に真が、龍に対して剣の暴風雨を起こし、龍を切り裂かんと吹き荒れる。


おまけと、目に煙幕を投げつけ距離を取った。

煙が龍を覆い隠し、全員が龍に僅かな傷を負わせたことを期待した。


「GUruAaaa」

咆哮によって、煙が晴らされる。


龍の鱗に傷はあれど、穿つような傷や切り傷は僅かしか無い。最高戦力たる十二秘奥に任命されている全員が龍の持つ強さに冷たいものを感じる。


特に、指揮官である神楽はこの現状を打開するために真を超える速度で戦力を計算し、龍に対する勝ち筋を探っていた。


うーん……このままだと、埒があかないな。少なくとも現状では、真くんと桑原くんがウチの最高戦力。その内、桑原くんは肋骨を庇っていたから負傷はしている。となると、一番戦えるのは真くんだけ。幸いにも、模擬戦で魔導は使っていなかったから魔力に余裕はある…筈……決まりだな。


神楽は真の方を見やると、名案を口にした。真の本気を出させる魔法の言葉をだ。


「真くん、上司命令でどうにか出来ない⁉︎」


名案ではなく、迷案だった。というよりも、真の前世からの社畜根性頼りの使い捨てとも言える方法だった。


「無理ですって」嵐のように次々に飛んでくる上からの爪や薙ぎ払いと言った攻撃を各々、回避しながら会話を続ける。


「龍となんて、どうやって戦うかすら分かんないですって!」真が戦っていたのはゲーム。それも、あくまで狩り人たちが接近戦を仕掛ける狩猟ゲームではなく、ステータスが表示されるRPGのゲームだ。

 

技の説明や解説から攻撃を想像することはできても、主人公たちがどんな風に戦っていたのかまでは詳しい訳ではなかった。


「GaAAA」


「うおっ」「ちぃ」「うわ」「ひゃっ」「やばいっす⁉︎」「なんて咆哮」


三度目の凄まじい咆哮、例えるならば狩人ゲームに出てくるレックスの咆哮だろう。

 

全員が吹き荒れる咆哮に吹き飛ばされた。


そして、次の瞬間。


ピシャン

バリバリバリバリ


閃光が迸り、数瞬前にそれぞれがいた場所を雷電が蹂躙した。


「ひゃあ、落雷っすか⁉︎」「ちょっと、真くんどうにか鎖で防げない⁉︎」月葉と神楽がこの場で一番強い無属性の持ち主であり、鎖で戦っている真に解決してもらおうと願いでる。


「無理ですって、そもそも無属性魔力を魔導使って具現化、投影しているようなものなんで耐性の有無の付与をするなら魔導式から組み直して、そんでもって電気を流せるようにして地面に繋げるなりなんなりして電気を流してやる必要があるんです‼︎」丁寧に無理な理由を飛び交う攻撃を回避しながら真は二人に説明した。


「そんなぁー」「神楽さん、来ます!」


ピシャン


閃光が今度は真1人へと集中して迸る。さながら神の裁きたる雷霆の一撃だろう。一度、人間が受ければ肉の塊となれば良い方だ。


バリバリバリバリ


「せ、セーフ。暗器持ってて良かった……」真は、ピンピンしていた。というより先の模擬戦で取り出していたワイヤーを避雷針として、咄嗟に構築したからだが。


「防げてんじゃん⁉︎」「さっきのワイヤーか!」音速を超えるであろう一撃を回避していた真に対して、二人から驚きが漏れた。


「グルォー」


両腕の爪と尾による薙ぎ払いが三度、真を襲う。真にとって丸太は優に超えるサイズのものが琴音の攻撃のスピードで襲ってくる、受ければ大怪我は必須。


普段、温厚になっている真も流石の命の危機という理不尽を思い出し、ブチんとキレた。


真を一帯にして溢れた魔力が結晶化し、鎖が生成される。鎖は龍と真の周囲に張り巡らされ、虎視眈々と龍に狙いを定めた。


真の実戦での切り札たるその姿を見た全員が全力を出すことを決める。


「今回、ジリ貧は御免だし仕方ない……其は鎖、其が縛りしは数多の因果 故に産まれし鏡が如くの鎖の間 我が果ては神の鎖に縛られる 《鎖の迷宮(チェイン・クノッソス)》吠え面かかせてやる」


空間を占める鎖の数がさらに増し、迷宮を作り上げる。そして、そこからエアロブレードが生成され龍へと切先を向けた。




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